天使で女神な谷崎家の長女2

意識すると ページ32

「A！目が覚めたようでよかったよ」

『だ、太宰さんっ！？』

しばらく気持ちの整理をしていると、突然聞こえてきた声

それは今しがたこの部屋に入ってきた太宰さんだった

ど、どうしよう…好きだって気づいたら…顔が見られない…！私の顔、変じゃないかな？ね、寝癖とか…！！

「ふふ、A、寝癖がついているよ。ほら」

ああ！やっぱり寝癖がついてたの？恥ずかしい…

太宰さんは寝癖がついているらしい私の頭を軽く撫でる

「…君が戻ってくれてよかった」

突然真剣な顔でそんなことを云う太宰さん

太宰さんは私が小さくなって、煩わしかったのだろうか？そうだったらとても申し訳ないし、悲しい…

あまり子供が好きなようには見えないし…

『その…戻ったというのは？』

一応、覚えてないということにしているのでとぼけなくてはならない

「君は…ある異能によって幼児化していたのだよ。私たちのことがわからないようで…まるで、昔の君が未来のここへやってきたように」

『…そう、だったのですか？あの…ご迷惑をお掛けしました』

「迷惑だなんて！とても可愛らしくてまさに癒しだったよ。けれど……

やはり私は、今の君がいい。会いたかったよ、A___」

それはどういう意味ですか？私が…少しでも恋しいと、思ってもらえたのですか？

それを聞けない私はやはり臆病で

けれど、太宰さんの一言一句に心を躍らせてしまう私は

思った以上に、彼にハマってしまったのだと感じた

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