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初めて自主練した日の翌日、今日はボイスレッスンが入っていた。
いつものレッスン室に向かい、いつもの先生にいつも通りに挨拶する。
すると突然、部屋のドアが荒々しく開いて、工藤さんが入ってきた。
「工藤さん！？おつかれさまです！」
慌てて立ち上がり、ぺこりと頭をさげる。
工「おつかれ。突然だが、新しい仕事が入った。」
「えっ、」
工「関ジャニ∞が三週間後の土曜から全国ツアー決まってることは知ってるな？」
「はい。」
工「そのツアーに同行することが決まった。」
「えっ！？！？」
工「バックダンサーとしてJr.と一緒に出る。」
「バ、バ、バックダンサー！？」
工「と、いうことで来週からダンス強化のためのレッスンを詰める。いいな？」
「は、はい…」
工「だから学校の後は予定いれるなよ？」
「え、あ、はい」
工「よし。じゃあ、今日もしっかりやれよ。」
私の返事も待たず、ドアが閉まる。
ん？
え、ちょ、は？
いや、今なんて？
理解が追いつかない。
おかげで今日のレッスンは全く集中できなかった。
翌日。
久しぶりにもっちゃんとお昼を一緒に食べた。
相変わらず嫌がらせは続いてるけど、もっちゃんは前と変わらず接してくれてる。
本当にありがたい…
も「そういえば、最近どうなの？バイトの方は。」
「う〜ん、レッスンばっかり。」
も「そりゃあそうよね。でも、ちゃんと勉強もしなよ？テストも近いし。」
「分かってるって。・・・ん？テスト？」
も「うん。テスト。あと二週間だよ？」
「あれ？そうだっけ…」
慌てて手帳を取り出す。今日からちょうど二週間後にテスト1日目！の文字がしっかりと書き込まれていた。
しかも、取ってる講座の関係でテストの最終日は、
「金曜日だ…」
ってことは、ライブの前日…
「しかも、経済じゃん…」
よりによって私の一番苦手な経済が最終日。これは、だいぶ厳しいな…
も「A？ちょっと、大丈夫？どうかした？」
「ううう…もっちゃん…」
も「あ、わかった。あんた、まだ経済のレポート終わらせてないんでしょ？テストの日に提出のやつ。」
「そういえば出してないかも…」
も「しょがないな。私も手伝うから、ほら、がんばろ？」
「はい…神様仏様もっちゃんさま〜」
も「はいはい(笑)」
いくらもっちゃんとはいえ、ライブに出るなんてまだ言えないよなぁ…
この日から、私の孤独な戦いが始まった。
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作者名：ななりぃ | 作成日時：2017年8月13日 15時
