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全校生徒の大半から敵意を向けられるハリーの味方は、数えるほどしかいなかった。今や、グリフィンドールの談話室に入るのさえ、ハリーにとっては苦痛であった。寮に入る際には、毎回ハリーの表情が堅くなる。

「数週間もすれば皆忘れるよ。フレッドやジョージなんか、ずっと点を引かれっぱなしさ。それでも皆に好かれてるよ。」

ロンがそう言って慰めるも、ハリーは元気のない声を返す。

「でも、1回で200点も引かれたりはしなかっただろう?」

「うん、それはそうだけど。」

そのとき、ロゼが2人の横に現れた。彼女の手には図書室から持ってきた本があり、異空間にも数冊入れてあるとのことだ。

ハリー程ではないが、あの夜一緒にいたハーマイオニー、ネビルも苦しんでいた。ロゼ曰く、ハーマイオニーは自室に籠って黙々と勉強しているという。必要であれば1人でも図書室に行くが、ロゼが仕事の為に図書室に行くときは、一緒に行くか今日のように借りてきてもらっていた。

「気にしないのが一番……は、流石に無理か。」

何処へ行ってもついて回る視線と悪口を思い出し、ロゼは溜息を吐いた。現に、3人が談話室の中に入った瞬間、それまでの賑やかな話し声が止み囁き声に代わる。

「Aは凄いね。」

スリザリン生の嫌味も他の生徒達からの悪口も一切意に介さないロゼに対して、ハリーは純粋にそう思った。今まで十分目立っていたロゼはハーマイオニーやネビルより風当たりが強い。

「まぁ、私は上級生よりも年上だし、皆遠慮してるんだよ。ハリーは1年生、一番年下だから遠慮なく敵意をぶつけることが出来る。更には有名人への妬み、といったところだろうね。教室間の移動だったら異能を使って匿うことも出来るけれど……」

「ありがとう。でも大丈夫、もう少し頑張ってみるよ。」

ハリーがそう言い、ロゼは2人と別れてハーマイオニーの待つ自室へと階段を上って行った。



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今晩あと数話更新予定です……多分
明日になるかも
名前変換とかページ調整とか校正とか色々調整があって……

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作者名: | 作成日時:2021年9月26日 21時

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