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翌朝、寮毎の得点を記録している大きな砂時計の前には人だかりが出来ていた。一晩で200点も減っていたのだから、当たり前だろう。
誰がこんなに点を減らしたのか、その噂は瞬く間に全校生徒に広がった。
あのハリー・ポッターが、ロゼヴァルトや数人の1年生と共にやらかしたらしい
2回のクィディッチでヒーローになったハリーが……
Aは大人なのに、何をやっていたんだ……
彼等の敵に回ったのはグリフィンドール生だけでは無かった。
ようやくスリザリンから寮杯が奪われるはずだったのに……!
スリザリンから寮杯が奪われるのを楽しみにしていたハッフルパフ、レイブンクローの生徒達も、4人をあからさまに避けるようになった。
それからは針の筵であった。何処へ行っても、何人もの生徒がハリーを指さし、声を潜めることなく悪口を言うのだ。
一方スリザリン生はハリーが通る度に大声で囃し立てた。
「ポッター、ありがとな!借りが出来たぜ!」
最初はロゼも同じ様に言われていた。
「ありがとな、ロゼヴァルト!」
「どういたしまして。あ、長いだろう?ロゼで良いよ?」
しかし毎度笑って手を振り返しているうちに、スリザリン生からは何も言われなくなっていった。ロゼには効果が無いと判断したようだ。
「最近減ったねぇ、もう終わりかい?もっと感謝してくれてもいいんだよ?」
本人は、寧ろ楽しげに感謝を要求していた。
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作者名:透 | 作成日時:2021年9月26日 21時