誰が見ても認める美貌の持ち主の芥川さんは、驚くほど食事の量が少ないので食べ残しはそこら辺の変人達が食べます。 (ページ44)

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ショタがれちゃんは誰の物？所有者決定戦！ページ44

「だじゃい…しゃん」

　その場にいた全員が凍り付く。なんだこの破壊力は、と全員がシンクロした瞬間だった。

　芥川が幼児化してしまった。原因はショタコンの敵組織の首領が芥川に掛けた異能のせいだ。…ありがとう、名も知らぬがショタコンの首領。

「芥川君、撫で撫でするからおいでー」

「こどもあつかいするなど、あにゃたはやちゅがれをぐろうする気かっ…！」

　声が可愛い。高い声だし無駄に抵抗するし、舌足らず。今は太宰しかしゃべっていないが、周りは今カメラを準備して抜かりない状態だ。

「芥川、こっち向け」

「？なかはりゃさん？」

　小首をかしげるその姿はまさに天使。いつも天使なのだが、今日は天使の中の天使で、本当に可愛い。

　しかし本当の本当に可愛いので、どれくらい伝わっているか不安である。
　しかし今、どれほど可愛いか分かるだろう。

「芥川！此方を向けっ。あ、向いてください。…くそッ！仕事などやってられるか！」

　誰だか分かるだろうか。数々の輩に理想狂だと言われていたあのとても真面目な国木田が。

『仕事などやってられるか』

　遂に仕事を投げ出したのだ。芥川はそれほど可愛い。

　周りをパパラッチに囲まれている芥川は心も幼児化しているのか、不安げな顔つきになっていった。そこですかさずあの少年が抱き上げる。

「芥川、大丈夫？よーしよしよし、僕の家に行こうか」

「じ、じん、じ、こっ！離せ！」

「舌足らず。言いにくいなら敦でいいんだよ」

　敦がふわりと笑う。周りの殺気が痛いほど刺さるが、敦はそんなの物ともしない。
　芥川は難しそうな、納得いかない顔をした。

「ぁ……あちゅし」

「芥川ごめん」

　言い終わったというより言いながら敦は芥川に軽くキスをする。勿論唇に。

　それを黙って見ている諸君ではない。

「芥川君！此方此方！カモン！」

「だじゃっ…」

「芥川！俺ン所に来い！」

「なかはりゃっ…」

「芥川！ずっと僕と一緒にいようね」

「あちゅ…」

「芥川、俺ならお前に優しくするぞ」

「くにきだ…」

　周りで写真を取る輩を除いても芥川を見る視線の数は変わらない。芥川は敦にしがみついた。

　結局その日１日は敦専用。太宰専用、中也専用の日ももちろんある。

♀♂

　声変わり前のやつがれちゃんをちゅっちゅしたい