ホー芥『熱のせいだと言えば丸く収まるのでしょうが生憎僕には出来ませんでした』 ページ24
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リクエストありがとうございます。
タイトルがもう終わってます
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此処にたどり着くまでの記憶を思い出そうと、芥川は必死だった。しかし感じるのは頭の痛みと暑いのか寒いのか分からない感覚。
もう随分と心も身体も参ってしまった。
息をすればする度に咳が出て、嗚呼、自分はこんなにも病弱だったのか、いつ死んでも可笑しくないなと思うほど苦しい。
そして目を開けようにも目蓋が鉛のようで開きそうにもない。指でさえも布団(感触からしてそう思える)に縫い付けられたような感覚だ。
___嗚呼、あの人の温もりが欲しい…
心細い芥川を支えるのは、あの人の面影だった。太宰を思い浮かべるだけで今はなんとかやりきれそうに思ったのだ。
しかし、突然身体を抱き締められている感覚に陥った。
「…!」
背中を一定のリズムで叩かれる。ほどよい力加減だからか、苦しさが幾分か無くなった。まさか、一体誰がこんなことをしてくれたのだろう。
まさか…あの人が来るわけがない。そう思いながらもこの胸に溢れた期待を裏切ることはできなかった。
「だざい…さん…」
張り付いたように開かなかった目蓋を開ける。暖かい。これが他人の温もりというものか。
うっすら目を開けてその人影を確認した。と同時に、目を疑った。
「起きてしまいましたか」
目の前に広がったのは、灰色の髪の毛で伊留満の彼奴。何故ここにいる?何故僕を助けた?抱き締めている?と、芥川は混乱している。
もう一度、寝てしまおうかと思ったほどだ。
しかし感じている温もりは確かにその伊留満…ホーソーンのもので、芥川が安心したのに間違いないのだ。
「貴方の望む存在にはなれませんが、貴方を愛しています」
熱のせいで受かれると根も葉もない言葉を鵜呑みにしてしまう。
やはり芥川はただ抱き締め返しているだけであった。
♀♂
ホー芥いいですよね好きだー
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羅生門 - 体が痛む。 (2021年4月5日 14時) (レス) id: b3d6820988 (このIDを非表示/違反報告)
羅生門 - karadagaitam (2021年4月5日 14時) (レス) id: b3d6820988 (このIDを非表示/違反報告)
羅生門 - karadagaitam (2021年4月5日 14時) (レス) id: b3d6820988 (このIDを非表示/違反報告)
kyo - 誰が見ても認める美貌の持ち主の芥川さんは、驚くほど食事の量が少ないので食べ残しは私が食べます。(きりっ) (2017年8月25日 10時) (レス) id: b8f51b6520 (このIDを非表示/違反報告)
なかゞわとまと - マジカルワールドさん» 本当に申し訳ないです…!ありがとうございます! (2017年6月10日 23時) (レス) id: 59e0ee862d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なかゞわとまと | 作成日時:2017年4月22日 1時