敦芥詰め合わせ ページ19
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【第1回*敦芥祭り】
♀♂
「その皿を割ってしまったのか」
「うん、ごめん…」
敦ほ部屋の台所。芥川と敦は悲しそうに顔を見合わせた。おとした視線の先には無惨に割れた皿がある。それは二人が付き合い始めて幾度目かの逢い引きで買った皿だ。
お揃いにしよう、という敦の誘いで買ったのだが、互いにとても気に入っていた。
「片付けるからあっち行ってて」
しかし敦が破片を片付けようと立てば、芥川は自分の皿を取りだし落とそうとしているではないか。
「な、何やってんだよ!」
「一人で使うことに意味などあるか!この皿も割ればいい話!」
「お前は二次被害を呼ぶ天才だな!」
言い合いをしながらも結局残った一枚は二人で仲良く使うことになった。
**
その手は殴らないと分かっていても、長年の癖は治らなかった。
「…ごめん」
手が差し出されると反射的に目をつぶり開けれなくなる。敦が芥川のそんな一面を知ったのは勿論初めてだった。
少しずつ、少しずつでいいから慣れていってほしいと、敦は心から願っている。
**
(学パロ)
「芥川、今日は大丈夫だったの?」
帰り道、昔から何かと縁がある敦がふと僕に聞いた。一瞬何の事か分からなかったが、すぐにああ、と合点がいく。
「心配ない。ただの貧血だ」
学校が取り分け嫌いではないのだが、どうもこの身体は嫌いらしい。今日も今日とて貧血を起こし、僕は倒れたのだ。
敦は呆れたようにため息をついて立ち止まった。
「あのなぁ芥川。倒れたら僕に連絡頂戴って言っただろ」
「そんなこと…」
「約束だって!」
瞬間、腰を寄せられ敦との距離が数センチとなる。いきなりのことで回避出来なかった僕に敦は言った。
「いい?次連絡しなかったら…」
ゆっくりと時間が流れていくなかで、敦は僕の唇に1つ口づけをした。待て、まだ口づけを“した”と過去形には出来ぬ。
長い。長いのだ。
「んっ…」
軽いリップ音と共に唇が離れる。敦は僕と額とくっ付けて言った。
「これ以上のことするからね。僕らだってもう高校生だし」
__敦の言った“これ以上のこと”だが、言えば僕の心が持たないのでまた次の機会に話そう。
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羅生門 - 体が痛む。 (2021年4月5日 14時) (レス) id: b3d6820988 (このIDを非表示/違反報告)
羅生門 - karadagaitam (2021年4月5日 14時) (レス) id: b3d6820988 (このIDを非表示/違反報告)
羅生門 - karadagaitam (2021年4月5日 14時) (レス) id: b3d6820988 (このIDを非表示/違反報告)
kyo - 誰が見ても認める美貌の持ち主の芥川さんは、驚くほど食事の量が少ないので食べ残しは私が食べます。(きりっ) (2017年8月25日 10時) (レス) id: b8f51b6520 (このIDを非表示/違反報告)
なかゞわとまと - マジカルワールドさん» 本当に申し訳ないです…!ありがとうございます! (2017年6月10日 23時) (レス) id: 59e0ee862d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:なかゞわとまと | 作成日時:2017年4月22日 1時