芥川右固定噺『お節介』 ページ18
◆
リクエストありがとうございます。遅れてすみません。
♀♂
大した傷ではなかった。しかしそれは中原、太宰、森にとって重大なことだ。
「今回の結果はまるでダメだね。何より芥川君に怪我を負わせるというのは」
芥川を真ん中にして首領は言う。芥川の頬にはガーゼが貼られてあった。それは先刻任務で負ったものであり、ただのかすり傷だ。
太宰と中原も、その傷をつけた奴を原型もなく殺した。
「いいかい。今回のようなことがあれば、次は無いよ。あと今日から芥川君には9時間以上の睡眠、1日3食きっちりしてもらうね。君細すぎ」
最後に何を言ったか芥川のみ理解できなかったが、他の二人は了承。そのまま首領の部屋を出れば中原に担ぎ上げられる芥川がいたとかいないとか。
当然のこと。以来、芥川は任務で怪我は一度もしていない。
**
その任務の敵は大分頭が可笑しかった。変に銃弾をばらまき、近づくに近づけない、そんな状態。
と、その瞬間芥川へと銃口が向けられた。太宰と中原が庇おうとする前に銃弾が放たれ、芥川の頬に傷をつける。
「っ…!」
芥川が痛みで顔を歪めたが、その顔を見る暇もなく敵は絶命した。本当は生け捕りだったが、太宰がそれを許さなかったのである。
「芥川君、帰ろう」
声は冷静に思えるが、やはり瞳は不安げに揺れていた。中原も「大丈夫か!」と芥川に駆け寄り、流れる血を拭ってやっていた。
「問題、ありませぬ…」
二人の対応にあわてふためく芥川は、半ば強制的に車に乗せられたのだった。
♀♂
メンテナンス中だったとは。
63人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
羅生門 - 体が痛む。 (2021年4月5日 14時) (レス) id: b3d6820988 (このIDを非表示/違反報告)
羅生門 - karadagaitam (2021年4月5日 14時) (レス) id: b3d6820988 (このIDを非表示/違反報告)
羅生門 - karadagaitam (2021年4月5日 14時) (レス) id: b3d6820988 (このIDを非表示/違反報告)
kyo - 誰が見ても認める美貌の持ち主の芥川さんは、驚くほど食事の量が少ないので食べ残しは私が食べます。(きりっ) (2017年8月25日 10時) (レス) id: b8f51b6520 (このIDを非表示/違反報告)
なかゞわとまと - マジカルワールドさん» 本当に申し訳ないです…!ありがとうございます! (2017年6月10日 23時) (レス) id: 59e0ee862d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:なかゞわとまと | 作成日時:2017年4月22日 1時