木刀振り回したら蛞蝓に直撃した。【中原中也】【紺の時代】

性癖暴露 ページ7

『噛んで善い？』


「善いって云う訳無ェだろ」


『エー』


ビワと出会って一週間。


ビワ曰く、此れが【第54回中原中也お触り大会】らしい。


ビワは中也に抱き着いている。


だが、此れも日常茶飯事。


友達以上恋人未満の様な関係性だが、二人の中では未だ友達なのだ。


「､､､､､い"ッ？！！！」


首に痛みが走った。


「､､､噛むなって云ったよな？」


『噛んで無いよ。爪で一寸なぞっただけ』


「止めろ」


越えてはいけない一線を越えそうな日常。


_____________コンコン。


「失礼するぞ」


『わぁ､､､､､』


尾崎紅葉。


紅蓮の様な髪が美しく、艶やかな女性だ。


『綺麗､､､､､』


「ん？見た事の無い汝じゃのう」


『首領直轄先攻部隊隊長、クチナシ ビワです！紅葉さん、めっちゃ美人〜！』


「！そうか。噂の汝か」


口元を袖で隠して微笑む紅葉さんは、マジで美しい。


､､､､､ん？


『"噂の汝"？』


「首領殿が云っておったぞ。"先攻部隊隊長は迚優秀な少女"だと」


『うわぉ』


「てっきり、幼女趣味が仕事に迄来たのかと」


『私幼女じゃ無いですからねぇ。可愛がっては貰ってますけど』


「そんなに可愛がって貰っておるのに、今迄お主を見た事は無かったぞ？」


『過保護が解放されて、やっと最近出て来たんですよぅ』


ビワの幼女時代は、首領に溺愛されており、過保護過ぎて、中学生の歳になっても外に出るのがままならなかった。


出ると云っても、我が家はポートマフィアだが。


『彼の人、私限定で守備範囲広げてきたんですよ〜』


シンプルにキツかった。


「処で、訊くのが遅れたが、何故半裸の中也に乗っているのかえ？」


「あ」


暫く黙っていた中也が口を開いた。


ビワはお構い無しに答える。


『フェチです！性癖です！』


紅葉さんは静かに微笑んでいた。

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