【文豪ストレイドッグス】太宰さん！！！空から女の子が！！！！！！！！【トリップ】

陸 ページ9

武装探偵社。


というのが、お二方の勤める社らしい。


でも武装って何なんだろう。


なんて云うか、名前に武装って付いてるだけなのに如何にも普通とはちょっと違いますよーっていう雰囲気を醸し出してる感が半端ない。


ついて行きがてら訊いてみようか。


ここは先輩らしき太宰さんに。





『太宰さん。
つかぬ事を伺いますが、武装探偵社…って具体的にどういう仕事をしてらっしゃるんですか？』



「え。もしかして武装探偵社…聞いた覚え、無いのかい？」




『微塵も無いです』




「断言したね。
てっきり横浜では知らない者は居ないと思ってたけど…まだまだ名は知れ渡っていないものなのかぁ」





横浜には行き慣れてる筈なんだけどな、私。


私が今居る“この横浜”は、今までと何かが違う。


確実に、何かが変わっている。


まるで明晰夢を見ているか、それとも異世界にでも来たかのような…───？







「ま、善いか。引っかかるところは幾つか有るけど、とりあえず説明はしておくよ。

武装探偵社は、基本的には依頼を受けて仕事をこなす、ってのは普通の探偵と同じなんだけれども、請け合う依頼と社員と、その他諸々が少しばかり異なるのだよ」




『というと？』




「武装探偵社(うち)は基本、荒事専門。
警察や軍でも頼れないような荒事を受け持つんだ」






…へっ？



警察も軍も頼れない…ってもうそれ以上無くない？


ていうかその位の事件起こるっていう横浜もある意味凄くない？


私が気ままに暮らしてる間に何が起きたの横浜。





「まあ、軍でも引き受けられない位の事件を担当できるのは社員が少しばかり特殊だからっていうのが大きいかな。

探偵社員の多くが異能を持っているんだ」





…ほっ？？



何処の御伽草子ですかそれ。


てか本当にどうしたの横浜。怖いわ。




「まあ、詳しくは探偵社に着いてから色々話そうかね。

…ところでAさん。







先刻から私の話を熱心に聞いてくれてるのは有難いけど、
口が塞がってないのがすごく心配。
私探偵だよ。歯医者じゃないよ」




『…ほへっ？？』



はっ本当だ口開いてた。


驚きすぎて無自覚に口開いてた。怖い。



隣の中島さんなんか見て分かるくらいこっち見て笑い堪えてるし。はっず。





「却説(さて)、着きましたよ。

ここが武装探偵社です」



そう云った中島さんはまだ若干笑っていた。

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