【文豪ストレイドッグス】太宰さん！！！空から女の子が！！！！！！！！【トリップ】

廿玖 ページ36

『それで、思ったんです。
勿論こんなには甘くない事は判ってるけど、若し皆さんと同じように異能が使えたら素敵だな、って。
少しだけですけどね』



店内は洒落た音楽と勢いよく流れていく水道水の音、そして僅かながら食器が音をたててぶつかる音以外、静まり返ったままだ。



『……あはは、御免なさい。
暗い話した所為で、何だか湿気(シケ)た雰囲気になっちゃって。
さ、話題、変えましょうか！ね！』


「んー……あ。そうだ、Aさん。
折角の機会だから訊いておきたいんだけど」


『？』



太宰さんが云った。









.









「突然だけど、第一回心理診断(テスト)〜〜！！！！」


『唐突過ぎる』


「だって話題変えようって云ったから」




いや確かに云ったけれども。



「と云う訳で、軽ーい心理診断(テスト)をするよ。

問題。＼ﾃﾞﾚﾝｯ／
Aさん、君はある日の昼下がり、一人で街を散歩していたとしよう。
そしてその途中、ふと何気無く建物と建物の間、薄暗い路地裏をちらりと見たとするね」


『はい』


「そこで君は、今正に見知らぬ誰かが襲われて、殺されかけている現場を見たと」


『はi……えぇそんな物騒な』


「まぁまぁ。たかが心理診断(テスト)だから。
で、Aさんなら其処で如何いった行動を執る？
正直に答えたまえ。あ、嘘は勿論駄目だよ」



た、確かに。

これは単なる心理診断(テスト)、つまり架空の話だ。

こんな事で一々反応してちゃ、仮構(フィクション)小説も読めやしないよね。うん。


却説(さて)、私が若しその状況に直面したら、か……



『…うーん、やっぱり最初はビビって固まるか如何にかしちゃうかもですね。

でも出来る事なら、助けてあげたいとは思います。
襲い掛かる相手に敵うかは…まぁ知れた事じゃ無いですけどね』



「ふーん…成程ねぇ…ほー…」



太宰さんは私の答えを聞いて、相槌を打った。




「却説(さて)、Aさんの結果も出た処で答え合わせといこう。
この診断(テスト)で判る事はー……

ﾃﾞﾚﾚﾚﾚﾚﾚﾚﾚﾚﾚﾚｯ、ｼﾞｬﾝ!!!!」



『セルフ効果音付けおった』




「この診断(テスト)で判る事！！

それは！！！








……谷崎君憶(おぼ)えてる？」


「えっ何故ボクなンですか知りませんよ(即答)」







いや忘れたんかい。

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