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目の前には古くて小さいプレハブ小屋。

どうやらここが演劇部の部室らしい。

私は恐る恐る窓から中の様子をうかがってみる。

「えっ…?」

思わず困惑の声がもれてしまった。

瞬きをしても、目を擦っても結果は同じ。

私の目に入ってくるのは、二人のイケメンが唇を重ねている光景。

一人の男子はもう一人の腰に手を回し、しっかりと支えながらも、身体を密着させている。

目を輝かせ、もう1人の男子の顔をじっくりと見つめていた。

私があんなことされたら、とろけてしまいそう。

もう一人の男子は、耳まで顔が真っ赤になっていて、目をギュッと瞑り、足をガクガクさせている。

腐女子の私にとっては、この状況がレア過ぎて、ひとり興奮する。

しばらく覗き見していたいが、その願いは叶わず、後ろから川田先生が来てしまった。

「あれ、A。入らないのか?」

「い、いえ、入ります」

しょうがなく鉄製のドアをノックして中に入る。

私と川田先生の声が聞こえていたのか、二人はもうキスをしていなくて、部室の掃除をしていた。

「いらっしゃい。俺の名前は、ユウマ。よろしゅうな!」

こちらは先程一切動じていなかった方だ。

関西弁が印象的。

茶髪で活気に溢れていそうな見た目をしているが、色気を感じるのは気のせいなのだろうか。

やっぱり瞳が綺麗だな、と近くで見てうっとりした。

「この子が先生の言ってた子?初めまして(有名ホストの息子(副部長))です」

こちらはさっき、とても動揺していた方だ。

あの反応は絶対受けだろ、と勝手に腐女子である私の思考回路が働いてしまう。

金髪に近い髪色をしていて、ハーフっぽい。

誰か有名な人の顔に似ている気がする。

「転校生のAです。よろしくお願いします」

私も自分の名前を伝え、軽く会釈した。

「Aちゃんね〜、よろしく。君は週二回以上この部室で放課後過ごしてもらうだけでいいから」

(有名ホストの息子(副部長))がニコニコと笑みを浮かべて、説明してくれる。

声が低温系ショタボでめちゃくちゃ可愛かったので思わずときめいてしまった。

……さっき二人がキスしているところを見てしまったのは黙っておこうと心に誓った。

本当にヤバかったよなぁ。

これからの学校生活は楽しくなりそうだ。

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設定タグ:名前変換オリジナル , BL , 一次創作   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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永遠の5ちゃいだよ - 最高すぎます!あー幸せ (2022年2月8日 15時) (レス) @page11 id: 5ea1d8bd69 (このIDを非表示/違反報告)
くちもうふ - 何か私のノドから私でも聞いた事ない声が出ました.その位最高という事ですね!ニヤニヤが止まりませぬ…続きが楽しみです!! (2021年4月1日 12時) (レス) id: 3d568debde (このIDを非表示/違反報告)
苺の王子推し - 続き気になります! (2021年3月26日 22時) (レス) id: 2497fd4f55 (このIDを非表示/違反報告)
lemonsquash(プロフ) - マミ@ポ女さん» 更新最近できてないので頑張りますね (2021年3月17日 17時) (レス) id: f394f24743 (このIDを非表示/違反報告)
lemonsquash(プロフ) - 澪@橙苺王子様推しさん» リア友に勧められたのは凄いですねw私も苺の王子様推してますよ、仲間です!! (2021年3月17日 17時) (レス) id: f394f24743 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:lemonsquash | 作成日時:2021年3月8日 17時

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