眠たさ ページ1
＊
レアやセテス、フレンの三人からの威圧と戦い疲れ、ようやく寝ることが出来ると思うと体中の力が抜けた。しかし、Aには寝る前にまだやる事がある。レアから頼み事をされたため、ディミトリの部屋に足を運んでいたが、もう寝ているのではないか、と廊下のど真ん中でピタリと足を止めた。
しかし、ディミトリの事だ。まだ起きているだろう。起きていて欲しい、と願って彼が布団を被って夢の中に入ってしまう前に行かなければと進める足を早めた。
『殿下』
ディミトリの部屋の前で呼んでも返事がなく、Aは寝たのか部屋にいないだけなのか、と顎に手を当てる素振りを見せる。書き置きでも部屋に残しておけば気づいてくれるだろうが、間違えて書き置きを捨ててしまわないだろうか。
『……いや、ないない』
ディミトリが確認せずに物を捨てるような人には見えない。書き置きで大丈夫か、とAはポケットに入れていたメモ紙を一枚ちぎってサラサラと大まかに内容を書き、コッソリディミトリの部屋に入れた。扉の裏に紙を貼りつけているので明日にでも気づいてくれるだろう。……断じてこれは、夜這いではない。
眠いので今日はもう動きたくないと体は正直でふらふらしながら自室に戻り、布団を被って就寝に入った。その日は動いてばかりだったため、ぐっすりとよく眠れたらしい。
＊
『おはよう』
珍しくAがあくびをしながら教室に入ってきたため、メルセデスが「眠たそうね〜」と言いながら結ばれていないAの髪に触れた。結ってあげるわね、と言いながら、肩より長くなったAの髪を丁寧に結っていく。
しかし、サラサラすぎるせいかメルセデスの持っていた髪ゴムでは結べずにスルスルと落ちてしまい「あら…」と困り顔でどうしようといった様子で結び方を色々とアレンジしていた。
『今日は珍しく結べなかったから諦めた』
「でも羨ましいわね。私と違って真っ直ぐの髪で、とっても綺麗よ〜」
スルッとメルセデスの指の間を擦り抜ける髪は、入学当時とあまり変わらない長さにまで伸びていた。この状態では稽古の際視界を邪魔されるうえ、食事の時も食事に髪が入ってしまって衛生的に良くないため、どうしようか悩む二人。
「ねえメーチェ、バンスクリップなら止められるんじゃない？」
そこに花の装飾のついたバンスクリップをタイミングよくアネットが持ってきたため、メルセデスは分かりやすくにっこりと微笑した。
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楓 - 餅さん» ありがとうございます。入試頑張ってくださいね。分からないところを分かるまで解くのは本当に大変だということが分かります。二月の入試、応援しています。お褒めの言葉をわざわざありがとうございました。これからも頑張っていきます。 (2020年1月24日 17時) (
レス) id: da7e11619f (このIDを非表示/違反報告)
餅(プロフ) - 合格おめでとうございます。私も2月の初旬に入試があり、今年度が中学最後の冬になる者ですが、書き方等が中学生のそれよりもはるかに高いのでまさか同い年とは思っておらず、現在とてもびっくりしております。学年末、頑張ってください。陰ながら応援しております。 (2020年1月23日 23時) (レス) id: 5c9f4852bc (このIDを非表示/違反報告)
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