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Aさんはいつも会議の時は
大抵麦茶かカフェオレ
ブラックのコーヒーなんて
飲んだところ見た事ないし
苦いのは好きだけど
苦すぎるのは苦手って
前に言ってた
それにその目の下の隈
まともに寝れていないように見えるけど…
A「勘違いだと思うけど…？」
「そう、ですか」
ニコッと笑ったAさんの笑顔は
今までの笑顔とは違う
A「あ、そうだユンギくん」
「はい？」
A「来週の会議は
お休みしていいかな」
「え？」
A「ごめんね
諸事情で休みを貰うことになってるんだ」
「そ、そうですか…」
力なく微笑む彼に
どうしても目が離せない
俺が少し暗いだけで
Aさんは俺に何かあったって気づいてくれた
それは俺も同じで
Aさんがしてくれたように
俺だってAさんに
なにかしてあげたいと
その顔を見ると
物凄く思ってしまう
「何かあったなら…話…」
A「いや、本当になんでもないんだ
夜更かししちゃったのがバレたかな？笑」
「…」
A「ごめんごめん
本当に大したことないからさ」
「そう、なら
いいんですけど…」
俺に頼ってくれなんて
この関係の薄さで言えるわけがない
俺はただの取引先の人であって
ナムジュンくん達のように
古い仲でもないし
俺はAさんといると安心するけど
Aさんにとっては
俺は大した安心材料でもないのだと
分かってはいるし
それが当たり前なんだけど
でも、苦しかった
A「ユンギくんもすぐ来るんだよ〜」
そう言って出ていくAさんを
俺は見送ることしか出来なかった
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作者名：BINA
| 作成日時：2023年9月13日 0時
