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A side
まさか俺と同姓同名のやつが事故にあって亡くなってるなんて
そんな偶然あるのか
なんにせよ、少し気味が悪いのは確か
俺と同じ名前のやつが死んだなんてな
ユンギ、すげぇ心配してくれたんだな
あんなに泣きじゃくってるユンギは久々に見た
そんだけ俺を必要としてくれてるとは思ってなかった
ほら、あいつ
そういう気持ちって隠したがるから
ツマミを用意しながら、ここ最近の事を整理する
『ユンギが死んだってなったら俺どうなるんだろ』
日本語で呟く
ユンギが死んだら
俺は生きた心地しないかもな
中学からの仲で
音楽のことから生活まで
なんでも分かり合えるやつだと思ってる
あいつがそう思ってるかは知らないけど
もしあいつが死んだなんてことになれば
俺はそれを一生引き摺る自信はある
『そんくらい、大切なのかもな』
ただの友人、されど友人
幼い頃から寂しさや苦しさ、悔しさをお互いの存在で埋めてきた
その埋まってる部分が無くなれば
壊れてしまうのは確かだ
もしユンギが俺と同じなら
俺は生きていて、ずっとお前とダチでいるって
伝えてやりてぇなって思う
不安だったぶん、安心させてやりたい
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作者名:BINA | 作成日時:2022年7月12日 19時