１８８話 ページ48
大樹｢な、何言って…！？｣
桜｢熱あるのにどうやって戦うのよ！｣
｢2人とも、私が誰だか忘れたの？｣
大樹｢で、でも…｣
｢…確かに、今の状態だと長い時間は稼げない。2人は手分けして応援を呼んできて欲しいの｣
大樹｢………桜｣
桜｢……わかった｣
｢ありがとう｣
私はそう言い、立ち上がると袖をグイッと下に引っ張られる。
大樹｢俺はここに残る｣
｢なっ…！｣
大樹｢俺はこの街を知らない。行っても俺は足でまといになるだけだ。それならAと時間を稼ぐのが妥当だ｣
｢でも…｣
桜｢私なら大丈夫｣
｢………わかった｣
私は桜に小刀を渡す。
｢今度はちゃんと帰るから｣
桜｢…それ、守らないと許さない｣
桜は小刀を受け取る。
大樹｢いくよ｣
｢うん｣
私は大樹から刀をもらい、桜は夜の街へ、私と大樹は敵軍へ駆け出して行った。
.
.
.
桜｢誰か！誰か…！！｣
桜は必死に声を上げて助けを求める。
桜｢暗すぎて何も見えないじゃないっ…｣
妊婦の桜には暗闇の中長距離を走ることは不可能に近い。
そう思っていた、が
桜｢……ここ…｣
見覚えのある道を見つけ、一心不乱にある場所へ走る。
そこは、"万事屋銀ちゃん"と大きく書かれている場所だった。
桜はカンカンカンと階段を上がる。
戸に近づくと何やら揉めている声が聞こえ、中に人がいるということがわかり、ガンガンと音を立て戸を叩く。
余程うるさかったのか怒鳴り声と共に音を立て戸が開く。
坂田｢今何時だと思ってんだ！！！！この野ろっ………桜！？｣
土方｢何！？｣
桜の名前を呼ぶと奥から土方と神楽と新八が出てきた。
桜｢お願い助けて！！お兄ちゃんとお姉ちゃんがっ…！！｣
状況を伝えると土方さんは電話を取り出し、鬼兵隊の艦が港に止まっていると伝えていて、銀時は今にも飛び出しそうになっていた。
土方｢お前が先に行っても場所なんざ分からねぇだろうが！！そこに案内しろ！話はそれからだ｣
神楽｢私達も行くネ！！｣
桜達は急いでA達の所へ向かった。
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作者名：みかん。 | 作成日時：2019年2月23日 21時
