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「何の話を…」

「もういい分かった。結局お前はみんな大事だって言いながら本当に大事なのは傑だけなんだろ。わざわざ会いに来るくらいだもんな?」







捲し立てるように話し始める悟。

何に対してかは分からないが、怒っているのは明白だった。





悟が起こった姿自体は珍しくもなんともないのに。









(こわい…本気で怒ってる)







そう思ったのは初めてだった。









「あの、悟?お前何か勘違いして…」

「勘違い?あぁ別にそれ渡しに来ただけじゃねぇってこと?夜に来るってことはそういうことだよな。今から部屋入れてもらうとこだったんだろ、邪魔したな」






嚙み合わない会話。


内心怖いとは思いつつも、何か誤解があるなら解かないと、と思うのに悟が全然聞く耳を持ってくれない。

それどころか勘違いが加速していっているようにすら思える。







「さと…」

「話しかけんなクソビッチ。…心配するんじゃなかった」


「はぁ!?」









何か勘違いをした挙句、とんでもない暴言を吐き捨て、悟は踵を返してまたどこかへと行ってしまった。









「えーと、大丈夫かい?A」



気まずそうに声を掛けてくる傑。




でも…





(声笑ってんだよ、クソが)









「…傑」





少しして、俺はようやく悟が消えていった方を向くのを止め、傑を振り返った。




この状況を面白がっている男の名を呼んだその声は、過去最高に低かったかもしれないが、正直そんなのどうでも良かった。







言いたい放題好き勝手言われっぱなしで何も言い返せなかった。


このままじゃ気が済まない。







「マジック貸して、油性マジック」

「マジック?一体何に…」

「一体何に?…決まってんだろ、嫌がらせだよ」









後に傑が


『あんなに目をギラつかせたAは見たことがない。特級呪霊より恐ろしいと思ったよ』






と語るらしいが、俺がそれを知ることはない。

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Blue Berry(プロフ) - 雪マカロンさん» コメントありがとうございます!!面白いと言っていただけて感謝しかありません…!これからも精一杯頑張らせていただきますね! (2021年4月15日 19時) (レス) id: 734c250f2d (このIDを非表示/違反報告)
雪マカロン - 初コメ失礼します!とても面白い作品で、一気に読んでしまいました。更新頑張ってください! (2021年4月14日 19時) (レス) id: c9091179e7 (このIDを非表示/違反報告)
Blue Berry(プロフ) - 夜空さん» いつも読んで下さってるんですね!ありがとうございます!今後も毎日2話更新できるよう頑張りますね。 (2021年3月25日 9時) (レス) id: 734c250f2d (このIDを非表示/違反報告)
夜空(プロフ) - いつも楽しみく読ませてもらってます。更新楽しみにしてます頑張ってください (2021年3月25日 6時) (レス) id: 51f6c9b5da (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Blue Berry | 作成日時:2021年3月24日 20時

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