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(今日もめちゃくちゃしごかれた…。眠いけど昼から任務あったよな。……“いつものとこ”でちょっと仮眠するか)
疲労の溜まった体を鞭打って、俺は高専校内のある場所を目指す。
時を遡って数週間前。
俺はあいつらとの約束を守る為、もっと強くなる為にとある人物へ稽古をつけてもらいたいと依頼をした。
「………あ、もしもし弓紡です。お疲れ様です、冥冥さん」
「やぁ珍しい、Aじゃないか。明けましておめでとう。こんな年明けからどうしたのかな?」
「おめでとうございます。…その、実は頼みたいことがありまして…」
「頼みたいこと?報酬次第では受けてあげよう」
冥冥さんは高専の先輩で、守銭奴として有名な人だった。
見合った報酬さえ払えば大抵のことは請け負ってくれる、情ではなくお金で動くタイプ。
なので俺としては細かいことを考えずに頼み事ができる先輩方の中では唯一の存在だ。
「俺に、近接戦闘の稽古をつけてもらえませんか」
「近接戦闘?それなら私ではなく五条君や夏油君の方が適任じゃないか?あの2人は格闘術に長けているだろう」
「そりゃまぁ、そうなんですけど…」
ここ最近、傑と手合わせをしていて気付いたことがある。
それは性別の壁、筋力差、体格差で、男と女ではどうしても越えられない壁が存在するということだった。
(まだ冥冥さんには俺が“女”だってこと話してないんだよな…。いっそ話して口止めを……いや、流石に今は口止め料発生したら払いきれないな)
「…俺はあいつら程優れた術式を持ち合わせていません。だから、それを補える技を身につけたいんです」
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Blue Berry(プロフ) - 雪マカロンさん» コメントありがとうございます!!面白いと言っていただけて感謝しかありません…!これからも精一杯頑張らせていただきますね! (2021年4月15日 19時) (レス) id: 734c250f2d (このIDを非表示/違反報告)
雪マカロン - 初コメ失礼します!とても面白い作品で、一気に読んでしまいました。更新頑張ってください! (2021年4月14日 19時) (レス) id: c9091179e7 (このIDを非表示/違反報告)
Blue Berry(プロフ) - 夜空さん» いつも読んで下さってるんですね!ありがとうございます!今後も毎日2話更新できるよう頑張りますね。 (2021年3月25日 9時) (レス) id: 734c250f2d (このIDを非表示/違反報告)
夜空(プロフ) - いつも楽しみく読ませてもらってます。更新楽しみにしてます頑張ってください (2021年3月25日 6時) (レス) id: 51f6c9b5da (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Blue Berry | 作成日時:2021年3月24日 20時