【ワールドトリガー】消えそうな君の、その感情を【影浦雅人】 (ページ5)

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4☆夕飯ページ5

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「あ、二宮さん達来た！こっちですこっちー！」

「案外遅かったな」

「すいません東さん。三輪が動こうとしなくて」

ボーダー本部の食堂の一角。先に到着して注文を終えていたメンバーと、東隊の隊員である二宮、加古、三輪が合流した。

三輪は既に不快そうだったが、月読を見つけるとその感情を更に露にする。

「あれ、どうしたの三輪君。元気無い？」

「……多分Aさんのせいだと思いますよ？」

「えっ!?そうなの!?」

「煩いです」

「あ、本当だ私のせいかも」

月読は三輪の冷たい返事を聞き、出水の発言が真実だと判ると若干項垂れる。

そのわざとらしい仕草を睨みつつ、三輪は出水の隣に座る。

「お前何でそんなにAさん嫌いなんだよ。悪い人じゃないぞ？馬鹿だけど」

「出水君一言余計」

「何でって……馬鹿だし煩いし寝すぎだし」

「「「「確かに寝すぎ」」」」

「皆さん酷い！」

三輪の述べた理由にその場の全員が同意する。

「悪かった月読。だが、三輪もそう頑なになるなよ。とりあえずお前ら、好きな物頼め。奢るぞ」

「じゃあ焼肉定食で」

「私は……きまぐれ炒飯にしようかしら」

「……ざる蕎麦」

流石に月読を可哀想に思ったのか、話の流れを変えた東は、自隊の隊員に注文を促す。
それぞれが自分の好物を頼んでいる間、月読は早くも食べ終えようとしていた。

「Aさんはやっ」

「だって美味しいんだもん」

「Aちゃんって本当に美味しそうに食べるわよね」

「美味しいからですよ！また今度加古さんの炒飯も食べさせて下さいね！」

「あら、嬉しいこと言ってくれるわね」

「月読、お前加古の炒飯食えるのか」

「え？加古さんの炒飯美味しいじゃないですか」

「え」

「えっ」

東隊の面々とも仲良さげに話す月読。

ちなみに月読は味音痴ではない。ただ、加古が月読に炒飯を作る際は、特別な味付けをしない普通のものを出しているだけである。