06.薄い赤紫色のドアと薄い黄色のドアの住民。 ページ6
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和也「あ、わりぃ。」
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『……え？』
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和也「広瀬、煙草嫌いだったんだっけ？」
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煙草の箱から1本出てた煙草を箱に戻そうとしている二宮くんに
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『煙草は嫌いよりも苦手かな？ 私、部屋戻るから吸っても……』
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和也「……いいや。広瀬が戻るなら吸わない。煙草。」
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……なんで私が煙草が苦手なことを知っているのかな？なんて頭のふちっこに追いやって
“広瀬が戻るなら吸わないし”なんて言葉にトキメイて。
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和也「あ、伝えなきゃいけないことあったわ。」
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和也「松兄から、部屋の壁とドアは勝手に色変えてもいいからって言ってたから」
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部屋の壁を見てみるとピンク色で
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『え、いいんですか？！ 』
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和也「いいらしいよ。俺は白に変えたしな。今度、ドアの色でも変えよっかなって思ってるし」
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ドアの色、確か
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『薄いピンク色だったけ？』
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そう、ピンク色に見える。
和也「違うらしいよ？ ピンクに見えて、薄い赤紫色らしい。」
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『え？ あれ赤紫色なの？ じゃ二宮くんのドアの色は』
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和也「あれは薄い黄色。」
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『あ、それは黄色なんだ笑』
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和也「いや、黄色は黄色でも“薄い黄色”」
“まぁ、当分あの色で我慢してよ。大野さんが頑張って塗ってたし。”
なんて言って笑いあって
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和也「そういえばルームシェアするんだから、俺の事、“二宮くん”呼び卒業ね？ 次からはー、“かずなり”呼びで」
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『んー。かずなり以外なんか呼び方あるかな。。』
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和也「かずなり呼び結構いいけど。もうそろそろ、ご飯だからまた後でな。“A”」
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悪戯っ子みたいな顔で名前を呼ぶ二宮くんに胸が踊り出す
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『じゃ、後でね。“かず”』
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作者名：茉白 | 作成日時：2019年5月3日 21時
