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1.始まりは ページ1
「お父さんは戦死したの」
母親がそう口にしたのは私が12歳の時だった
泣いている母親に優しく抱きしめられ、近所の人からも何度も慰められた
もちろん、悲しかった
父親からは愛を溢れるほど注いでもらったし、そんな父親が大好きだった
だが私の中にはその悲しみをも押しのけて出てきたものがあった
"嬉しさ"だった
お国のために戦ってお国のために死んで。
これ以上幸せな死があるのだろうか
父は偉業を成し遂げたのだ
母親の腕の中で私は笑みを浮かべた
私も父親のように立派な人になりたい
国を勝利に導く1人になりたい
これが、兵士に志願する1番大きな理由になった
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