私はどうせ操り人形。【あかざ】 (ページ1)

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私は夜影 A。16才

結構いいとこのお嬢様だ。

私にはお姉ちゃんと弟がいた

お姉ちゃんの名前は夜影瑠奈。

弟の名前は夜影守。

私の大事なものは守と瑠奈だけ。

それ以外はどうでもいい。

夜影家は9～8になると片目に星の形が現れる

そのため子供はバツ印の眼帯を付け、

大人は星印の眼帯を身につけた。

私と守にはその星の形が目に現れなかった

本来星の形がでるはずの私の右目は黒く塗り潰されたような色をしていた

守はまだ6才だったから現れないのは当然だ。

ちなみにお父さんとお母さんはこの世にいない。

死因は、

お母さんはお父さんに暴力を受けて殺された。

酔った勢いで殺された母はとても可哀想で心臓が締め付けられたのを覚えている

お父さんは瑠奈が投げた包丁が見事に頭に刺さり死んだ。

惨めたらしく声をあげたので私はそいつの頭を踏みつけた

正当防衛で瑠奈と私は罪に問われなかった。

お母さんの仏壇だけ用意してお母さんの形見の眼帯をお供え物のカステラと一緒に仏壇に置いた。

ある日当然瑠奈が姿を消した。本当に突然だった。

瑠奈と一緒に母の眼帯まで消えた。

瑠奈が持っていったのはわかる。

けれど、守に着けさせてやりたかった。

母の眼帯を。

母が亡くなった時、まだ3才だった守に、

母の姿を写真でしか見れない守に、

着けさせてやりたかった。

私は町に出るとはづきとねあと言う奴に罵られ蹴られた。

私が反撃すると大ケガを負わせてしまう。

それがわかっていて反撃しなかった。

ある日、

守が1人で公園に行った。

私も遊ぼうと遅れて家をでた。

そこには弟の姿はなく、沢山の人が群がっていた

隙間から恐る恐る覗くと。

守が血を流して、倒れていた。

奥にははづきとねあがこちらをにやにやと見ていた。

何で、何でだ

どうしてこう私はいつも守れないんだ。

瑠奈も。守も。母も。

守れない自分が憎たらしくて、惨めで、哀れで、悔しくて、悲しくて、涙と怒りが同時に沸く。

守れなかった。

何も守れないなら。

せめて。

仇を。

仇を取らなきゃ。

仇を取らなきゃ、私の気が済まない。

殺す。

絶対に殺す。

どこまで逃げても。

どこに隠れても。

見つけ出して切り刻んでやる。