ヤンキー系な紅一点 (ページ30)

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好きな仕草ページ30

(田中さんの好きな仕草ってありますか？？)

よく取材で聞かれる質問。

『んー、そーですね…秘密です笑』

ふと、仕事のことを思い出しながら、ベランダで夜風に当たって涼んでると、

「そーいえば今日、また秘密って言ってたな笑」

と、タバコをくわえた樹に言われた。

『だってホントのこと言ったら怒られるのうちだもん笑』

「俺、アイドルだからなぁ笑」

なんて言いながら、白い煙を吐く樹。
うちが好きな樹の仕草はタバコを吸ってるとこなんだけど…

『このまま秘密でもいいんだけどね笑』

「なんで？」

『タバコ吸ってる姿見れるの、うちの特権だし』

「え？笑」

少し驚いた表情でこちらを見てくる樹。
自分でもらしくないことを言った気がする…笑

『1つぐらい、うちしか知らない樹が居てもいいじゃん？？』

そう言って樹の方を見ると、額にキスをしてきた。

「今日のAちゃんは、一段と可愛いねぇ。ぎゅーもしちゃう！」

『やだぁ笑ねぇ火危ないから笑』

「いいじゃん笑ほらこっち向いて！」

樹の腕の中でふざけていると、ふと思い出した、

『てか、樹は好きな仕草何？
毎回取材で答えてるやつ違うじゃん』

「あ、バレてた？」

『バレバレ笑』

「俺だってA独り占めしたいもん」

『珍し笑』

うちの肩に真っ赤になった顔を埋める樹。
珍しく照れてるらしい笑

『じゅったん照れてるの？可愛いねぇ笑』

「うるさ…」

図星みたい
なんなら、さっきよりも強い力で抱きしめられた。

『っ…痛っ』

突然、首に針が刺さったような痛さが走る。

『じゅ、り？？』

名前を呼ぶと、満足そうな顔をしながらこちらを見つめてくる。

「へへっ笑我慢できなくて、俺のって印つけちゃった笑」

『嘘でしょ？？』

「ほんと」

『…』

「…ちょ、」

なんだか樹の手のひらで転がされてる感じが悔しいな、うちも甘いバニラの匂いがする首に印を付けた。

『へへっ笑お揃い笑』

樹、また顔赤い？

「どーした？？今日、変なもんでも食べた？」

『なんでよ笑』

「だって、Aがこんな積極的なことなんて、そうそうないから」

『たまには、ね？笑』

そう言うと、樹にお姫様抱っこをされた。

「俺、もう無理だわ。笑」

『……は？』

「とりあえずベッド行こ」

月明かりにてらされた樹は、今までにないくらい真剣な表情をしてた。

「ちなみに、俺が好きなAの仕草は、上目遣いね」

『なんで？？』

「それは言わない」