ヤンキー系な紅一点 (ページ28)

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夏祭りページ28

午後6時

仕事が早く終わったから、樹の地元で1番大きなお祭りに来た！すぐそこにある会場から、賑やかな音楽が聴こえてくる。

「もしもーし、どこ？」

『改札出たすぐのとこ、左ね』

「あ、いた」

遠くからうちの名前を呼びながら走ってきた浴衣姿の樹は、珍しく髪もセットしてて、普段よりもかっこいい。笑

「ごめん、遅れた」

『全然だよ、珍しく髪セットしてる？笑だし浴衣似合ってる！』

「久しぶりのデートだし、ちょっと気合い入れた笑 Aも浴衣可愛いよ笑」

『なんで、そんなニヤニヤしながら言ってくんの？笑きもい笑』

なんて、しょうもない会話をしてると、ファンの人にバレたみたいで、若干人だかりができてた…

『ねぇ、やばくない？』

「うん、やばい。とりあえず、お祭り行こ！笑」

今回のお祭りは、バレたらすぐ帰るってルールを決めてたから、急いで2人で人混みの中に隠れる笑

「もう大丈夫じゃん？」

『危なすぎでしょ笑どこも見ないで帰るとこだったね笑』

「それはまじ無理笑
なぁ、俺いいこと思いついたんだけど」

うちの手を引きながら人混みを進んでく樹の視線にお面を売ってる屋台が入ったみたいで

「2人でこれ付ければいいんじゃね？？」

『天才！いいね！』

「何にする？アンパンマン？俺ら色黒いから、ちょうどいいよ笑」

『んー、ミキミニとかは？』

「いいかも！
すみません、ミッキーとミニーの1つずつ」

『結構可愛いね笑』

樹に買ってもらったお面を付けると、お互い思ってたよりも似合ってて、何だかおかしい笑

「これ、後ろ姿バレバレじゃね？俺頭ピンクだし」

『大丈夫！笑てか、お腹すいたからなんか食べよ！』

「その前に酒飲まね？笑せっかくだし笑」

樹の提案でお酒を売ってる屋台でビールを買って、その後、食べ物を買ったり、金魚すくいをしたりしたり、結構お祭りを満喫！

たまにお面を付けてほろ酔いのおかしな2人を、不思議そうに見つめてくる人もいたけど、お酒のせいかあんまり気にならなかったんだよね笑

「他になんか行きたいとこある？」

『りんご飴！』

「また食べんのかよ笑」

『いいから！行くよ！』

今度はうちが樹の手を引いて、りんご飴を売ってる屋台に向かう

『すみません！りんご飴1つ下さい！』

「こんなでかいの1人で食えんの？」

『食べれる！』

「ほんとかよ笑」

お店の人から貰ったりんご飴は、屋台の光に照らされて、宝石みたいにキラキラ輝いてた