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葬儀は身内だけで静かにすることにした。
16歳で喪主を務めることになるとは思っていなかったけど、おばあちゃんもおじいちゃんも足が悪いし、私がやるべきだと思った。
母方の親戚も数名葬儀に来ていた。
今までなんの連絡もなかったのに今更…と
思ってしまいながらも、ただぼーっと時間が流れるのを待った。
妙に背の高い、喪服に身を包んだ見慣れない男性がお寺の廊下にしゃがみ込む私の前に立っていた。
30歳くらいかな？母方の親戚なのかな？誰だろう。
葬儀の挨拶で疲れ果てていた私は、軽く会釈だけして、男性から目を逸らした。
襖の向こうから聞こえる、親戚の声。
「誰が引き取るの…、
おじいちゃんとおばあちゃんのところじゃ…、うちも無理よ…、
まだ高校生なのに…、施設に…」
事故の慰謝料と保険金で、お金には困らないことは弁護士先生から聞かされていた。
父親名義のマンションもある。
施設に、入れられるんだろうか。
いやだなあ。
でも、考えるの、疲れたなあ。
「Aちゃん、俺のこと覚えてる？」
私と同じ目線にしゃがんだ男性。
昔会ったことある…？…っていうかなんか見たことある…？
「テレビ、出てます？」
「あ、うん。でてます。じゃなくて、俺のこと覚えてない？剛です。」
「剛くん…？」
微かな記憶で、時々家に遊びに来ていた親戚のお兄ちゃんの顔が浮かんだ。
足の速いお兄ちゃん。
「足速い、剛くん？」
剛「よかった、覚えててくれた。」
ふわっと笑った剛くんは、昔のままだった。
よく遊んでもらったっけ。
「綾野剛、親戚だったんだ。」
剛「あ、知ってるんだ。ありがとう。」
知ってるもなにも、私の大好きな椎名林檎さんが主題歌を歌うカーネーションに出演していた。
名前を知っている程度だけど、私の友達がファンだと騒いでいたのを思い出した。
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なつ(プロフ) - これは泣きますって悲しすぎます、応援させていただきます頑張ってください！ (2021年5月10日 3時) (
レス) id: 39b211e520 (このIDを非表示/違反報告)
あやりん(プロフ) - はじめまして、お尋ねしたいことがあります。父方のおじいちゃん、おばあちゃんは広島から来てますが岐阜に帰ったのは母方のおじいちゃん、おばあちゃんでしょうか？ (2021年3月15日 4時) (レス) id: bdbd506a34 (このIDを非表示/違反報告)
マツリ - はじめまして！このお話すっごく好きです！ (2021年3月7日 10時) (レス) id: 422e882b2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：sei | 作成日時：2021年2月23日 21時
