▽01-08 ページ8
剛「ただいま〜。あれ、執筆中だった?」
「おかえり、早かったね。」
少しお酒を飲んできた様子だが酔っ払っている風には見えない。剛くんはお酒強いのかな?
…あれ、執筆中って…?
「…私言ってたっけ?小説書いてるって。」
剛「あ、やっぱ当たった?」
にやっと笑うと書斎を後にした剛くん。
まあ、無造作に置かれた原稿用紙やまだ刷られていない装丁の見本本。そりゃあバレるか…。
リビングで水を飲む剛くんはなんだか上機嫌だった。
剛「いつ教えてくれるかなーって思ってたけど、言っちゃった。」
「プロフィール全く公開してないのによくわかったね。」
剛「なんとなーく、そうじゃないかなあとは思ってたんだよ。ほら、小学校の卒業文集とか見せてくれてたじゃん。
あとは、あの日の台詞、かな。」
なんか言ったっけ私…?
思い当たる節がない。
剛「襖バーン開けてさ、迷惑はかけないから心配もしないでって。」
あー…。私のデビュー作である、きっと君になるの作中の台詞だ。
剛「実は大ファンなんですよ、aki先生の。あの映画も俺やりたかったなあ。」
口を尖らせる剛くんがなんだか子供みたいに見えて。かわいいなあなんて、一回り以上歳上にそう思ってしまった。
「私のおはなしに見合う役者になってくださーい。」
「さすが直木賞と芥川賞W受賞者(笑)よーしがんばろっと。」
剛くんがシャワーを浴び終えて、2人で簡単なルールを決めることにした。
ルールを決める上で、『必ず守れるもの』を基準とした。
「例えばどんなの?」
剛「んー、お風呂は覗かない、とか?」
「…おまわりさーん。ここに変態がー。」
剛「冗談です。(笑)」
こうして始まった同居生活。
469人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
なつ(プロフ) - これは泣きますって悲しすぎます、応援させていただきます頑張ってください! (2021年5月10日 3時) (レス) id: 39b211e520 (このIDを非表示/違反報告)
あやりん(プロフ) - はじめまして、お尋ねしたいことがあります。父方のおじいちゃん、おばあちゃんは広島から来てますが岐阜に帰ったのは母方のおじいちゃん、おばあちゃんでしょうか? (2021年3月15日 4時) (レス) id: bdbd506a34 (このIDを非表示/違反報告)
マツリ - はじめまして!このお話すっごく好きです! (2021年3月7日 10時) (レス) id: 422e882b2a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:sei | 作成日時:2021年2月23日 21時