吸血姫は眠りを知らない5 ページ6
Aはスバルに会えたらいいな、という下心丸出しで庭に出た。まるでスバルのいる場所が分かっているかのように歩みを進める。
「居た...」
Aを上から見下ろす古びた塔の下にスバルは居た。
片手にクリスタから貰ったであろう銀のナイフを持ち、塔を見つめるスバルは哀愁を帯びている。
「スバル、お赤飯食べない？」
「...姉貴」
あっ、第一声おもくそ間違えた。
お赤飯云々の言葉を無かったことにするように、Aはスバルを抱きしめる。
「ああﾞ...可愛いぃ......スゥハァスゥハァ」
「キモいから、やめろ」
あっ、また間違えた。
だが、スバルが瞬間移動を使わないところを見るに本気で嫌がっているわけではなさそうだ。
「おいで愛しの姉の元に！」
「キモいんだよ」
口ではそう言いながらも、地面に胡座をかいているAの足の間に座り、背中を預けるスバルはこの可愛さで世界征服出来るのではと本気で考える程に可愛い。
「ねぇ、スバル。姉さんのこと好き？」
「んなこと分かってんだろ、いちいち聞くなよ。ウゼェ」
照れ隠しなのか、スバルは体に力を入れAに預ける体重を増やす。
スバルの綺麗な銀髪から覗く耳がほのかに赤く染まっている。Aは体勢的におでこにキスが出来ないため、スバルの艶のある髪を指先で弄び
「ふふっ、可愛い」
「うるせぇ！」
腕を振り下ろそうとするスバルの細い手首を傷めないように優しく掴む。
スバルは驚きの表情を見せると、腕を引っ込めた。これはAがスバルの腕を掴んだことへの驚きではなく、未遂で終わったからいいもののAに手をあげようとした自分への驚きだろう。
「ねぇ」
スバルはピクリと体を跳ねさせる。ははっ、ライトみたい。
「その言葉遣いどうにかなりませんかね？」
「は...？」
拍子抜けしたのかスバルは情けない声を出す。
「だってさ、最近アヤトも自分のことを『オレ様』なんて呼び出したんだよ！？」
「お、おう」
「そのうち私のことをクソ女とか呼び出しそうでヒヤヒヤだよぉ。あっ、でもそんなアヤトも可愛いかも」
想像してみると案外悪くないように思えてくる。大して痛くもない歯で必死に噛みついてくる子猫みたいで可愛いかも。やだ、うちの弟何やっても可愛い。
すると突然小さな手に顎を掴まれた。息がかかる距離にスバルの綺麗な顔がある。
「今姉貴が話してんのはオレだろ、アイツの話なんかすんな」
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もこ(プロフ) - 初コメ失礼しますね！私逆ハー大好物なので嬉しいです！ディアラバのキャラ全員推しなので嬉しいです！更新頑張ってくださいね！ (2023年4月17日 21時) (
レス) @page7 id: 3b02df20c8 (このIDを非表示/違反報告)
しゅり(プロフ) - 続きが気になります！更新楽しみにしてます！ (2021年2月13日 3時) (レス) id: 2d9e53b3e9 (このIDを非表示/違反報告)
*SSU* - つ・づ・き・が・た・の・し・み♪ (2020年4月28日 10時) (レス) id: b6be28c7e2 (このIDを非表示/違反報告)
まゆた - つづき楽しみにしてます！ (2020年3月8日 10時) (レス) id: 6c85c6c733 (このIDを非表示/違反報告)
神 - わぁー！ 返信ありがとうございます。応援しています！ (2019年10月10日 21時) (レス) id: 090390c6c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜蘭 | 作成日時：2019年5月15日 19時
