No.32 ページ32
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グレイシアさんは、私の言い分に納得はしたものの、まだ複雑な気持ちがあるようで悩んでいた。
私はそんなグレイシアさんにまっすぐ向き合い、続けて言った。
A「それに…エドワードくん。彼は私が知らない何かを知っているみたいでした。」
グレイシア「エドワードくんが…そう…」
A「だから、お願いします、グレイシアさん!わたしは自分が一体なんなのか思い出すためにも、すこしでも手がかりがあるのなら、それにすがりたい…。」
私はベッドに座りながらだが、その場で深く頭を下げた。
グレイシアさんは悩んでいるのかしばらく黙っていたが、やがて口を開いた。
グレイシア「………わかったわ。明日、マスタングさんのところへ行きましょう。」
グレイシアさんの言葉に、私は顔を上げた。
A「グレイシアさん!ありがとうございます!」
グレイシア「だからね、今日はゆっくり休んでね。」
A「はい!あ、あと…その、エドワードくんとも話がしたいんですけど…」
グレイシア「ああ、それなら大丈夫よ。エドワードくんはマスタングさんと違って、軍人ではないけれど、国家錬金術師だから、たぶん軍の司令部にいると思うわ。」
A「そう…ですか…。」
グレイシアさんの言葉に安心したが、この軍の組織というものは、どうやら想像以上にややこしいようで混乱した。
グレイシア「それじゃ、明日に備えて、今日はゆっくり休みなさい。」
A「…はい。」
グレイシアさんはそう言うと、起こしてくれた時のように、私の体に手をまわし、ゆっくりと私をベッドへ寝かせてくれた。
A「ありがとうございます。」
グレイシア「いいえ。じゃあ、おやすみ。」
グレイシアさんはトレーを持つと、電気を消して、部屋から出て行った。
A「おやすみなさい。」
明日、自分が一体なんなのか、わかるかもしれない…。
もしかしたら、記憶が戻るかもしれない…。
不安と期待で胸がドキドキしてしまい、寝れそうになかった。
しかし、私が思っている以上に、身体は疲弊していたようで、しばらくすると深い眠りへとついたのだった。
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るるるs - 鋼の錬金術師AFじゃなくてFAですよ。 (2022年7月27日 0時) (レス) id: 7f6b75982b (このIDを非表示/違反報告)
篠懸 菖蒲(プロフ) - ポケットの案内人さん» ポケットの案内人さん コメントありがとうございます!そう言っていただけて私もすごく嬉しいです(><)更新頑張りますのでよろしくお願いします! (2020年8月16日 8時) (レス) id: 21fdeed85c (このIDを非表示/違反報告)
ポケットの案内人(プロフ) - 私、ハガレン大好きなんですよ!夢小説書けないのに夢主勝手に想像したり、そしたらこの小説があったのでメッチャ嬉しいです!頑張ってください! (2020年8月15日 23時) (レス) id: 4ccf657d3b (このIDを非表示/違反報告)
篠懸 菖蒲(プロフ) - みーこさん» みーこさん ありがとうございます!そのように言っていただけて嬉しいです!更新頑張ります(><) (2020年6月23日 10時) (レス) id: 21fdeed85c (このIDを非表示/違反報告)
みーこ(プロフ) - 面白かったです!更新頑張ってくださいね! (2020年6月23日 10時) (レス) id: 19c92306d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:菖蒲-アヤメ- | 作成日時:2020年6月12日 23時