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──────こんにちは。
チリン、と鈴の音の鳴るような
つい先日この武装探偵社へ入社したばかりの新人社員、中島敦はその状況を上手く飲み込めず酷く困惑した様子だったが、先輩社員に倣いドアの方へと視線を投げた。そして、瞠目した。
何故なら其所には声すら出すことを憚られる程の美しい、少女ともとれるような若い女性がふわり花のように微笑み、佇んでいたからだ。
『お久しぶりで御座います、皆さん』
その声は正しく鈴の音。
薄く色づいた形の良い唇を動かし、そして横へ引いて微笑む。その一連の動作がひどく滑らかで一瞬この世の者ではないのではと錯覚してしまう程に洗練されていた。
初めて彼女を目にする者はまるで聖女だ、女神だと誰しもそう思うだろう。入り口に佇むその姿でさえ一枚の絵画のように見えるのだから。
敦もまた、その一人だった。然し、其ほどまでに彼女は美しく、綺麗だったのだ。
「やっと戻ったか、A」
『国木田さん…！ ただいま戻りました…ご免なさい、思っていたよりも随分遅くなってしまって』
「いや良いんだ。気にするな」
そう云うと何時もより随分と雰囲気の柔らかな国木田はそっと割れ物に触れるように彼女の頭を撫でた。
横から彼女の細い肩を抱くようにして与謝野女医もおかえり、と一言添えて微笑んでいた。いつもの怪しさは見る陰もない。
すると、ふと彼女は敦の方へと視線を向けたかと思うと癖のついた長い艶のある黒髪をふわふわと海を泳ぐように揺らしながら此方へと歩み寄る。近づいてくる毎に髪と一緒に揺れる肩にかけられた真っ赤なカァデガンの色彩と、敦を見つめる大きな新緑の濁りのなく果てしないほどに澄んだ光が目を射抜く。
『貴方が中島敦くん？ 私は折原A。兄様から噂はかねがね伺っておりますの』
よろしくお願いいたしますね、と差し出された右手すら白魚の様に滑らかで輝いて見えてしまう。う、と敦は小さく唸った。これは美の暴力だと。
「し、新人社員の中島敦です…！ 此方こそどうぞよろしくお願いひましゅ…！」
手を握ったままあわてふためいた敦にふふと可憐に折原と名乗った彼女は笑う。カラコロと可愛らしく鈴の音のように。
敦はその姿にまた、見惚れた。
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綾舞町 - 花夢園さん» 中々無いですよね、彼のお話は（笑）少々書くのが難しいですが彼の格好いい姿を表現できたら、と思いっています！有り難う御座います！ (2016年8月4日 20時) (
レス) id: a2978e8fa9 (このIDを非表示/違反報告)
花夢園 - 国木田さんの恋愛ってレアですね〜とっても面白いです！ (2016年8月4日 16時) (レス) id: a92783a906 (このIDを非表示/違反報告)
綾舞町 - 百久一目さん» 本当ですか？！有り難うございます！！結構天然な部分の有る子なので……（笑）国木田さんともっとイチャイチャさせるようにしたいです。 (2016年7月1日 17時) (レス) id: a2978e8fa9 (このIDを非表示/違反報告)
百久一目(プロフ) - 夢主(？)ちゃん、可愛い…(惚) (2016年7月1日 13時) (レス) id: 421761368c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綾舞町 | 作成日時：2016年6月12日 18時
