少女ハンターは霞の使い手 その参

最初の修行！第一級殺人犯とガチンコ勝負！ ページ19

ビスケの実力は本物だった。後から狙っていた男を衝撃波で倒したのだから。

「アズミ、アズミ」
「何?」

ゴンはアズミに聞く。

「アズミの師匠とどっちが強そう?」
「同じくらい。」

アズミは師匠と同じくらいの実力に驚いていた。

「もしあいつがゲームのキャラなら、あいつをカード化してゲット出来てるわけだけど、 その時の入手難度はDってとこだわね｣

ビスケの言葉に3人は驚く。実力は確実に上を行く男が入手難易度Dだから。

「この運がいつまでも続くかしらね？｣

これまでの状況からして3人は必ずゲームオーバーだ。するとふと疑問が出る。

「ビスケはなんでグリードアイランドに来たの？｣

確かに彼女の実力ならゲームに参加する理由がわからない。

「あ、やっぱり懸賞金目当て?」

アズミの問いにビスケは答える。

「それももちろん。でも1番の目的は宝石よ｣

彼女曰くグリードアイダンドの指定ポケットカードNo.81にあるブループラネットという月のように美しい宝石を狙っているそうだ。

「あ、オレ達もゲームクリアだけど。実はこのゲームオレの親父とその仲間が作ったものなんだけど｣

ゴンはジンたちが作ったゲームだったと説明する。ジンのことはビスケも知っていた。ジンはかなりの有名人だそうだ。

「……もしも、宝石を探すって目的を後廻しにしてもいいならオレ達に念を教えてください!｣

お願いするゴン。当然、ビスケは了承する。

「ただし、あたしはウイングみたく甘くないわよ。覚悟はある?｣

ビスケの修行はビシバシ系のようだ。

「(音柱様だ)あります」
「はい!!｣

アズミとゴンはしっかり答える。

「そっちは？｣

キルアも｢大丈夫｣と答える。3人の言葉を聞いたビスケは先程倒した男を起し、バインダーのカードを出させ、没収。

「2週間！！あの3人の攻撃をかわすこと。それが出来たら見逃してやる。もしも決定打を浴びて悶絶したり立ち上がれなくなったらやっぱりあんたを殺す。｣

そしてルールがひとつだけ。岩壁に囲まれたこの空間。ここから出ないこと。破れば失格。その場合も殺すだ。

「オレ達は？｣
「あんた達もここから出てはダメ。ここから出たり2週間以内にあいつを倒せなければ、あんた達には罰を与える。｣
「質問。」

アズミが手を上げる。ビスケは「いいわ」と促した。

「私は刀が武器なの。やっぱり駄目だよね」
「そうねー。流石に木刀にした方がいいだわさ」

アズミは木の太い枝を切り、木刀代わりにすることになった。

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