醍醐の巻 ページ2
どろろ視点
おいらはどろろ!泥棒だ!今日はちょっとへまをしちまってガラの悪いオッサンたちにやられていたら川から泥のバケモンがでてきたんだ!オッサンたちはそいつに食われちまったし、おいらも食べられそうになった時、ある兄ちゃんに助けられた。その兄ちゃん、腕が作り物で刀をしこんでいたんだ!それでその刀でバケモンを細切れにしちまったんだ!その兄ちゃん目が見えていないみたいだけど弾いたり飛んだりホントにスゲェ!興奮しながら話していたら「あんた達大丈夫!?」って呼ばれた。なんだなんだ?そう思いながらその方向を見たら、13か14くらいの姉ちゃんが慌ててきた。
けどその姉ちゃん。祭りじゃないのに狐のお面を頭に付けているし、女なのに刀を持っていて変わっている。
「すごい音が聞こえたと思ったら橋が壊れてたの!ケガは…してるね!ごめん!お姉ちゃん薬もってない!」
あ、橋が壊れた音を聞いて飛んできてくれたんだ。心配かけちゃったな。
「おいらは大丈夫だ!この兄ちゃんが助けてくれた!」
「このお兄さんに?」
そしたらそのお兄ちゃん、ガタガタ震え始めたんだ!
「どうしたの?怪我したの?」
「お兄さん大丈夫!?」
おいらと姉ちゃんが兄ちゃんの腕を掴んだ時だった。
カタン
「わあ!」「きゃ!」
顔の皮がとれちまった!けど兄ちゃんの皮、どんどん治っていった。
「な、なんだよこれ…顔の皮が!?」
「生えた!?」
なんで顔が生えたんだ!?おいら思わず「人間なのかよ!!」って叫んでしまった。
そしたら後ろからドガン!!って大きな音が聞こえたんだ!!
「今度はなんだ!?」
「あれは…」
出てきたのは鬼のバケモンだった。兄ちゃんはすぐに立ち上がった時だった。
「君下がっていて!」
お姉ちゃんが刀を抜いた。それで高く飛んだと思ったら水車みたいに回って鬼を倒したんだ!
お姉ちゃんもあっさりバケモンを倒しちまった。
「ね、姉ちゃんもなにもんなんだよ!?」
「え?……えーと沙世です!」
「名前じゃねえよ!」
いつもと変わらない日だったのに。これがおいらと姉ちゃん、兄ちゃんとの出会いだった。
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作者名:AYAAYA | 作成日時:2019年2月24日 21時