鬼狩りの巻 (ページ20)

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その七ページ20

「怪我も治らないうちにとは思わなかっただがね～せっかちだねぇ?」
「いやあなたが話したからでしょう」

そう言いながら坊さんと沙世は追いかける。

「沙世姉ちゃん!坊さん!兄貴の事頼むぞ!!」
「うん!わかった!」

どろろのお願いに沙世は答える。

＊

森の中を歩く三人、坊さんは百鬼丸の炎を見て「危なっかしいねえ」と呟く。

「危なっかしいってどうゆう事ですか?」
「所々赤が混ざっている」

それを聞いて沙世は「ええ!?」と百鬼丸を見る。沙世はせめてその炎は十六年も奪っていた鬼神の残り火だと願った。しばらくして百鬼丸達は例の土地についた。確かに坊さんの言う通り、良い土地だ。そして例の鬼神は…

「巨大アリジゴクですね」
「ああそうさ。大丈夫かい?まだ止めといた方がいいんじゃないかねえ」

そう言って坊さんは百鬼丸に聞く。百鬼丸は両腕の刀を抜く。しかしすぐに痛がった。やっぱりまだ無理なのだ。

「百鬼丸兄さん!怪我が治ってからにしよ!?ね!」

その様子を見た沙世は百鬼丸を止めようとしたが、百鬼丸は「ダメだ」と言う風に首を振る。

しかしこの判断は………

「ぐああああああああ!!アアああああ!!」

「兄さん!足が!!」

間違えだった。