皐月 その五 ページ5
その夜。
「おや小通連ではないか」
「三日月さん、お怪我は」
小通連は内番服の三日月に会った。三日月は「うむ。問題ないぞ」と優しく言う。
「そうですか。あの時は本当にすみません。あんな大声で泣き叫んで。」
「よいよい。じじい達の心配したからこそだからな」
三日月は笑顔で答える。すると彼は加州の居場所を聞いてきた。主の言葉を言いたいらしい。
「知っていますけど………その今は」
「なに。さらに落ち込ませるわけではないぞ。主に出陣させた理由を聞いたのだ。
俺に加州の戦い方を見て欲しかったそうだ。」
「え?清光君の?」
「だから加州の元に行きたいのだ」
「………。」
その後、小通連は清光がいる場所に連れてきた。安定も居た。
三日月は主の言葉を伝える。
「先ほど主の元へ戦績報告にいってきた。そこで、今回の出陣に俺が選ばれた理由を聞いてきた。
…それはな、俺に加州の戦い方を見て欲しかったそうだ。」
三日月の言葉に耳を疑う清光。小通連も驚いた。
「主は加州の戦い方がもっとも勇猛で頼りになると褒めておったぞ。愛されているな。」
「……そっか。そうだよね。最初からいるから、信頼は本丸一番だよね」
三日月の言葉に小通連は言う。しかし清光の心は晴れない。
「でも俺は 五虎退も三日月も守れなかった。」
「加州が守ってくれたからな。俺は五虎退のところへ行けた。
俺にもしっかりと見せ場を作ってくれた。」
すると清光は聞いた。「どうしたらあんたみたいに優しくなれる？」と。
その問いに三日月は言ってあげた。
「俺が優しいのかはわからんがな。優しいとは、相手をよく見ること。
相手を良く見ると言うことは、強いということだ。」
「...なんでもお見通しってわけか。おじいちゃんみたいなこというな」
「じじいだからな、よきかなよきかな。」
「ね?元気になった。」
「うん!」
安定の言葉に小通連は頷く。そのことに清光は気づいた。
「え?俺、心配かけてたの?」
「うん」
「小通連、すごく心配してたんだよ?」
それをを聞いて清光は「ごめん」と小通連に謝る。
「………じゃあね。お詫びに何かおごって」
「え？」
それに清光はキョトンとなる。
「私、三色団子が良い!」「じじいも団子が良いぞ!」「じゃあ僕はお饅頭!」
「Σえぇ!?」
突然の要求に清光は驚く。
「五虎退くんは何が良いかな?」「うーん、明日聞いてみようか」「はっはっは」
「ちょっと待ってよーーーー!!!」
こうして夜の本丸に清光の声が響いたのだった。
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時雨 - 凄く面白いです！続き楽しみに待ってますね(*^^*) (2016年12月17日 23時) (
レス) id: bb18c895b3 (このIDを非表示/違反報告)
シアトル(プロフ) - 面白かったです！続き楽しみにしてます！♪( ´θ｀) (2016年12月5日 13時) (レス) id: 93e9cd7354 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：AYA | 作成日時：2016年11月20日 21時
