シンメトリー (ページ6)

今日:3 hit、昨日:4 hit、合計:10,751 hit

1－4 後ろからページ6

A side

『くっそ！どこに行ったんだよ！』

気がつけば、もう放課後。

今日だけでどんだけ逃げられたことか。

いつもの河川敷に身を投げる。

「まぁそんなに拗ねるなって。あっちも、転校初日だったから大人しくしたかっただけかもじゃん？」

優香の慰めにもムカついてきた。

『くっそぉぉぉ！！出てこい菊池！！！』

「今、菊池って言ったか！？」

後ろから声がして振り返る。

そこには、蔵蛇の猿渡がいた。

「なんであんたが…。」

「おい如月！菊池って言ったか！？どこにいんだよ！」

ただでさえムカついていたのに、猿渡の登場で余計にムカついた。

『それはこっちのセリフ！私らもさがしてんの！』

「ちょっとA、あんま熱くなるなって。」

『うるさい！菊池はどこにいんだよ！』

「俺はここにいるけど。」

遠くから声がして、振り返ると塀の上に銀髪が立っていた。

『菊池！？』

塀を飛び降りて、私らの方を向いた。

「で？俺になんか用？」

面倒くささ全開で私らに聞いてくる。

「菊池！借りを返させてもらうからな！」

「はっ？」

「はぁ！？お前、舐めてんのか！？」

「えー、知らねぇよォー。」

ガチギレの猿渡に、面倒くさそうな菊池。

その温度差に私と優香は唖然。

『ほんとにあんた、心当たりないの？』

「全然ないっス！」

めっちゃ爽やかな笑顔で返されたんだけど。

「昔倒したやつとか？」

「あのー、俺、あんまし不良の友達はちょっと……。」

『あんたも不良だろ！！』

「えっ！違うっス！チャラいだけっス！」

チャラい自覚はあるんだ。

「おい菊池！本当に覚えてないのか！？」

やばっ、猿渡まじで怒ってんじゃん。

「覚えてないっスね！」

すんげーアイドルスマイルだ。

「だから、今朝！！」

「あれ？風磨くん？」

また後ろの方から声をかけられた。

何回目？

振り返ってみると、そこにはものすごい優等生っぽいイケメンがいた。

◆◇◆◇◆◇◆◇

更新がおそくなり申し訳ございません！

こんな感じの、気分次第の更新になります💦

暖かく見守っていただけると嬉しいです！