不器用な彼に恋した私。Ⅴ (ページ46)

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233．遠い距離。ページ46

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それから2週間。
翔君と言葉を交わすことはなかったし、視線だって交わることなんてなかった。
時々仕事に関する話はするが、それは職場の中で。
LINEなんてものは来なかった。

世の中は2月へ移り、スーパーはバレンタインであふれかえる。

私はというと教育係として日々奮闘する毎日。
インターン終了日のインターン修了発表会の日のプレゼンを考えるため、亮君と剛君と話し合う毎日。

社員「いや…すごいな、この技術は自前なの？」
亮「趣味はプログラミングでアプリ開発にとても興味があります。
今後、もっと新しい企業向けのアプリを作ってみたいんです。」

亮君は、pcツールをよく使いこなし、得意だというプログラミングはエンジニアも脱帽レベル。
主に自社のアプリケーションのバグを編集・処理とSE業務。

社員「いや、新しい発想だな、今までになかった」
剛「嬉しいです、他にもこんなのもあって…」

剛君は、鋭い洞察力と、コミュニケーション力で、プレゼン資料の作成や、アイデアマンとして仕事をこなしている。

二人の飲み込みの速さや、才能に多くの部署内の人は惚れこんで、
本気で就職してほしい、と口をそろえて言っている。

残りのインターンは2週間。
あれから二人からは、事細かに好意を伝えてくるけれども、気分は浮かなかった。

だって一番、愛されたい相手と、目すら合わないんだ。

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世は金曜日。
華金だって色めきあっちゃっている。
中間発表が終わり、そのお疲れ様会とウェルカム会として、部署内で飲み会に行くらしい。
当然、教育係の私は、幹事になるわけであって…

和也「初幹事おめでとうー」
A「お、おめでたくないわ！！」
店を貸し切り、どんちゃん騒ぎ

カコ「っはー…明日休みとか最高」
生ビールをごくごく、始まって早々2杯目なのに、全然酔わない。
幹事という重責のせいか…？

剛「先輩、呑みすぎやろ」
亮「つくね、食べへんの？ほら、食べて食べて」

私を二人が挟むように、座っているせいか…？

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A「む…ありがと…」
和也「エリート後輩に甘ったれんなよ、フグ」
A「うっ、まだ顔腫れてないよね！？」
和也「明日の朝が楽しみだな、こりゃ」

私は2杯目を終え、ゆっくりと翔君に視線を向ける。
翔君は課長と綺麗めな女性と同じ席で吞んでいる。
確か…人事のうちの課の採用担当の…

亮「先輩？」
亮君の声ではっと我に返り、亮君の顔を目線を向ける。