廿肆 ページ25
昼前に蝶屋敷へと戻ると、炭治郎が塀の上を走っているのが見えた。
『…なんしとんや、アレ』
ひたすらに走り回る炭治郎は般若の表情だ。
そんな顔になるまで走り続ける炭治郎に感心した声を漏らしながら蝶屋敷の門をくぐるA。
すると、そんなAの羽織を引っ張る影が3つ。
『ん……?』
目線を移すとそこには蝶屋敷の、きよ、すみ、なほの3人が顔を並べていた。
『お、どないしたんや別嬪さん3人組』
明るい声色でAはそう言う。
3人の目線に合わせるためにAがしゃがみ込むと、3人まとめて口を開いた。
「炭治郎さん、全集中常中を頑張ってるんですよ!」
「さっきからずっと走り込みしてるんです!」
「寝てる間も私達に見張っててくれってお願いされました!」
『そないにいっぺんに喋られても俺聞き取れへんで、お嬢さん方……』
苦い顔をしたAだが、炭治郎の努力は理解した様子。
満足気に頷いてからAが口を開いた。
『おおきにな、教えてくれて』
三人娘の頭を撫でて微笑んだ。
柔らかな日光がAの頬を撫でて神々しいとも言えるような雰囲気を演出していた。
3人が揃って顔を少し赤らめたのを優しい眼差しで眺めると立ち上がって蝶屋敷へとまた踏み出したAであった。
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隆弘 - 誕生日一緒だァァァァァ⁉︎今日から読み始めるので楽しみって感じです‼︎ (2022年7月25日 0時) (レス) @page1 id: 4c1fa166fb (このIDを非表示/違反報告)
タロ。(プロフ) - 拙い説明で申し訳ありません……!ですが、ありがとうございます! (2020年1月21日 18時) (レス) id: a185b79d93 (このIDを非表示/違反報告)
タロ。(プロフ) - ルルさん» ご指摘ありがとうございます!紛らわしい書き方をして申し訳ございません…あくまで、炭治郎には火の呼吸という認識をワザとさせています。その後の閼伽が「日…ではない」と語っていますので、ここの間違いは意図的となります (2020年1月21日 18時) (レス) id: a185b79d93 (このIDを非表示/違反報告)
ルル - 珊しちでした (2020年1月21日 17時) (レス) id: 2200c5b181 (このIDを非表示/違反報告)
ルル - 珊じゅう話の炭次郎が言ってる呼吸が日の呼吸ではなく火の呼吸になってます (2020年1月21日 17時) (レス) id: 2200c5b181 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:タロ。 | 作成日時:2019年9月25日 21時