142、彼の思いに★ ページ42
100年彼女がいた場所は、実に色のない部屋だった。
ベッドと灯………本棚のみのシンプルな部屋の雰囲気は、
遊郭に似ているかもしれない。
そう考える天元に彼女は手を回すと、
呟く。
「後悔なんてしないでください……私は自分の意思で、この話に乗ったんですから…」
彼女が攫われたら、きっと、後悔するだろう。
必ず助ける……解放すると派手に約束まで、しておいて、
彼女にいざとなれば鬼の元に行けとは……
情けねえ…
下を向きっぱなしの、彼の頬に手を添えて
「大丈夫です………私は、もう随分、沢山、解放されてます
けど、また、戻って来れたら、
天元さんが知る一番いい温泉に連れてってください!温泉は見た事も入った事もないので!」
「あぁ……」
苦しかった。たまらなく彼女が愛おしかった。
こいつは、簡単に命や身体を他人の為に使ってしまう奴だ。
天元はそう微笑む彼女の身体を引き寄せて、
頭に手を回し、そのまま、気づくと彼は、彼女の唇を塞いでいた。
「ッ!?ん」
「んッ……はあッ……チュッ」
長く……激しい口付けに、
彼女の頭は追いつかない。
「天元ッさあ…んッ………やめッ……」
舌を絡められ。その口付けは
彼女が今まで無惨にされて来たものより、甘く………優しかった。
「わりぃッ………つい……お前が可愛くてな…」
そう話し、天元が彼女を離すと、
彼女は顔を真っ赤にし口を手で隠した。
「なっ………なんで、………接吻なんかッ……」
彼女の顔に天元は先程とは違い満面の笑みで呟く。
「あははッ派手な顔色になったな……
接吻で、真っ赤になってたら、他ではどうなんのかねぇ…………」
天元の言葉にさらに顔を紅くし、下を向く彼女。すると、天元が言った。
「口付けの意味はわかるだろ?俺の気持ちだ。だ。けど、まだ応えはだすな?まだ、ちゃんと言ってない。派手に次は言ってやるから、待ってろよ!」
天元の言葉に彼女は立ち上がり地面にしゃがみこみ、叫んだ。
「なっ!?これは、立派な浮気ですよ!?」
「あははッ!お前が4人目になれば大丈夫だろ?………だが、さっきも言ったが、
応えはまだ、出すなよ?まだ、ちゃんとは言ってねえんだから……」
「なッ!?しっ、知りません……」
1人で百面相する彼女は
実に愛らしかった。
「任務に支障がでたらどうしてくれるんですか!!もう!!ご飯、作りませんからね!」
「そりゃあ、派手に困るが…
謝んねえぜ?俺の気持ちダカンナ!」
「な!?」
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KAT(プロフ) - 宇髄天元の四人目の嫁さん» ありがとうございます!頑張ります (2019年10月5日 22時) (レス) id: 01bf521259 (このIDを非表示/違反報告)
宇髄天元の四人目の嫁 - ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁありがとうございます! 今日も一杯お願いします! (2019年10月4日 16時) (レス) id: af0233cc60 (このIDを非表示/違反報告)
KAT(プロフ) - 宇髄天元の四人目の嫁さん» 遅くなってしまい、申し訳ありません!今日中にあげるつもりが日を跨いでしまいましたが!今後とも月華の剣士をよろしくお願いします! (2019年10月4日 1時) (レス) id: 01bf521259 (このIDを非表示/違反報告)
宇髄天元の四人目の嫁 - 響凱が楽しみです。出来れば今日、出してほしいです! (2019年10月3日 21時) (レス) id: af0233cc60 (このIDを非表示/違反報告)
KAT(プロフ) - 宇髄天元の四人目の嫁さん» ありがとうございます!コメント嬉しい限りです! (2019年10月2日 5時) (レス) id: 01bf521259 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:KAT | 作成日時:2019年9月29日 2時