【ヒロアカ】天使と悪魔の戦場

六年前のある日のことだった。

私と同じく呪いの子と蔑まれた双子の弟が行方不明になった。父はそれを事故死として処理し、元からいなかったかのように明日を歩んだ。

おばあさまは必死に探していたけれど、見つからないまま五年が過ぎた。私は、探す気にもなれなかった。

双子の弟を特別好いていたわけじゃない。私は弟に特別嫌われていたし、そんな相手に愛を注げるわけもなかった。

誰からも愛されない私たちだったけど、一人だけ、たった一人だけ、私たちの存在を認めてくれる人がいた。

私はずっとその人の隣にいればいいと思っていたけれど、弟は違ったらしい。

｢焦凍さんがいないと、生きていけないと思ったから焦凍さんを選んだんですよ｣

＿＿＿＿青春を彼のために捧げよう。

一章悪魔の青春

*執筆状態：連載中