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｢...隊長、少しは大人しくなりましたね｡｣
｢だって、サンが怖いしな...｡｣
ぶつぶつ呟く隊長は、相変わらず。明るく差し込む日は、山になった書類を照らした。
新入り隊員との座学講習から数週間。巨人の襲撃はあまりなく、いわゆる平和な状態。
｢...疲れた｡｣
｢まだ、数分ですが｡｣
私の方が、年下だ。...何でこんなに子供なんだ、この人は。
キルサ隊長は溜め息をつく。
｢ったく、A。もう少し気を緩めろよ。疲れちまう｡｣
｢...あなたが書類終わらせれば、休めるんです。さっさと終わらせろ下さい、クソ隊長｡｣
｢俺の部下が怖い｡｣
ひきつった表情。キルサ隊長は暫く大人しくしていたが、唐突に口を開いた。
｢...Aは、疲れ知らずなんだな｡｣
｢あなたみたいな上司がいれば、誰でも変わりますよ｡｣
私に限らないだろう。キルサ隊長は手を止めずに不満そうな声をもらす。
｢お前は初対面から大人だっただろ。...小さなガキが、なぁ？あんな目、初めて見たんだぜ？｣
｢...｡｣
初対面の頃。この人はまだただの隊員で、私もただの子供だった。
｢『殺すなら、殺して下さいよ』だったよな？『私はいらない化け物だ』って｡｣
｢...確か｡｣
私が少し低く告げれば、隊長はチラリとこちらを見て、頷く。
｢ま、いいだろ。今のお前は副隊長。俺の大切な部下で、目、死んでない｡｣
...話をそらしてくれる。隊長は何だかんだ優しい、お人好しだ。
目があった。ブルーの瞳。私は、この目は好き。
｢...とりあえず、子供みたいにお話してないで、進めて下さい｡｣
｢俺は大きな子供だ｡｣
...嬉々として言うその気持ちはわからない。
隊長のブルーがいたずらに輝いた。不敵な笑み。なにかを企み、思い付いた時の顔。
｢決めた｡｣
｢...？｣
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ミラージュミラー - まだ、読んでくださっている方ありがとうございます。そろそろ更新再開したいです... (2020年11月4日 16時) (
レス) id: 1bda2ccaaa (このIDを非表示/違反報告)
ミラージュミラー - すみません、暫く更新遅くなりそうです。( ノД`)… (2020年4月19日 14時) (レス) id: 1bda2ccaaa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミラージュミラー | 作成日時：2020年4月12日 14時
