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能力 219 ページ21

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「いやー!!上手くいきましたね!!」


役場を後にし、ダッシュで駅へと向かう岩泉とA。岩泉は微塵も悪びれていないAをみてひとつため息をついた。


「あんなん詐欺だろ……」


先程の脅しとも言える提案に村長は速攻で頷き、全面的に協力してくれると約束までしてくれたのだ。やり方こそ正当ではなかったが、この際なりふり構ってられない。


先程タイミングよく鳴った雷。あれは偶然などではなく、豊作や稲作を司る狐様である北が天候を操り、タイミングよく鳴らしてくれたものだったのだ。


かなり詐欺っぽくなってしまったが、あれのおかげで信憑性が増す。



「さて、時間がありません。早く戻りましょう」

「おう」


岩泉が頷くと、二人は急ぎ足で駅へと向かった。
出来さえすればかなりの集客が期待できる催し、それを行うための戦いはこれからだ。


「急ぎましょう、私たちの学校(龍堂学院)へ」


彼女の鞄には書きかけの書類と、村長から頂いた正式な依頼書が詰め込まれていた。





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駅に着き一番早い電車に飛び乗ったAと岩泉は、四人席に向かい合って座り駅弁に舌鼓をうちつつ、手元の計画書を見ながら話し合う。

手に持ったペンはなかなか筆を進めないが、話し合いはどんどん大きな方向へ向かっていった。



「いや、だから櫓は必要だと思うんだよ」

「分かります。やっぱ櫓にはロマンがありますよね。作りますか!」

「いいな!なら上で太鼓打つのもアリだな」

「え、なにそれ、カッコイイ。岩泉さん半天ハチマキ似合いそうですよね」

「まじか、なら着るわ」

「あ、あと_____」



そんな会話をしながら時間は進む。
汽車は石炭を燃やし、どんどんスピードを上げた。






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サヤカ(プロフ) - いちばん、大好きです。こんなにも読み返した作品今までにないです。心無い言葉ではなく我々の感謝に目を向けてください。応援しています。 (2022年10月19日 16時) (レス) @page50 id: 61500f37b5 (このIDを非表示/違反報告)
小鳥遊蒼 - すっごく面白いです!友達にもおすすめしちゃった!! (2022年9月22日 17時) (レス) @page50 id: 9b1ede6104 (このIDを非表示/違反報告)
みや(プロフ) - ずっと応援しています!最高に面白くて、毎回更新されてないかなぁと見に来ていました!次回作、本当におめでとうございます!!とても読みやすくて、本当にHQ作品の中で一番好きな作品です。何回も読み直させてもらっています。次回作も楽しみにしています! (2022年6月15日 16時) (レス) @page50 id: 68bcf78704 (このIDを非表示/違反報告)
甘納豆(プロフ) - 油揚げさん» いつもコメントありがとうございます。新作のコメントも読ませて頂きました。しかし、悲しいことに無意味な低評価が多くメンタルにも影響がありそうなので作り直させて頂きました。いつも本当にありがとうございます🙇‍♂️ (2022年5月18日 8時) (レス) id: f85dcebcdc (このIDを非表示/違反報告)
油揚げ(プロフ) - 更新ありがとうございます!!!めちゃくちゃ嬉しいです!!! (2022年4月19日 9時) (レス) @page48 id: b66c454432 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:甘納豆 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2020年9月27日 15時

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