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能力 192 ページ43

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怖い、背筋が凍ってゾクゾクする。それでもAは聞かずには居られなかった。


「……その術って、何なんですか」

「ばっ!おい、A!」


Aのあまりにも無神経な質問に、隣に座っていた岩泉は目を見開いて注意する。しかし彼女は臆することせずただじっと大将の目を見ていた。

大将はAの目を見ながら少し黙り込むと、次の瞬間「ははっ」と乾いた笑いをこぼすと目を細めて笑う。


「いーねぇ、威勢のいい子は好きだよ。なら、特別に教えてあげる」


なんとも楽しそうな声。そして大将の続けた言葉にAはまたもや驚きを隠せなかった。



「俺が成立させようとしてる術、それは、人間に永遠の命を与える術さ」

「永遠……の?」

「そう、俺やそこのキツネちゃん達見たく、永遠、または気が遠くなるほど長い命を与える術。俺はそれを成立させたい」


その声色を聞いて、彼の本気がビリビリと伝わってくる。彼の圧に押されながらもAは怖気付くことなく口を開く


「………術を成立させたいという事は、誰かにそれをかけるわけですよね?………それは誰ですか?」

「んー、鋭い子だね。ま、いいよ答えたげる」


彼があまりにもすんなりと答えてくれるので少し怖い。しかし彼女は聞くことをやめはしなかった



「…………想い人さ」



彼はそう言うと「ははっ、恥ずかしー」と笑う。その場にいた人たちはあまりの答えに面食らう。しかしAはまた別の意味で頭を働かせていた。


あぁ、そうか。彼だって神様である以前に心を持ち考えているんだ。喜怒哀楽や誰かを愛おしいと思うことだってあるに決まっている。
彼は、その人のためなら命だろうと禁忌だろうと侵してやる、と思えるほどその相手のことが好きなんだ。


あぁ、なんとも、人間より人間らしい神様だ。


そう思えたらAは思わず小さな声を出して、笑ってしまった。それを見てその場にいた人たち全員が顔をギョッとさせた。


「お、おい、A?」

「なんで笑っとんねん、お前」

「大丈夫かいな」


岩泉と双子がそう心配そうに声をかける。しかしAは笑い続け、暫くして落ち着いたのか大将の方に向き直った。


「ねぇ、大将さん」

「……なんだよ、突然笑いだして。さすがの俺も怒るよ」

「別に変な意味で笑ったんじゃないんです。ただ、あなたはとてもいい神様だな、と思っただけなんです。」

「……は?」


Aの言葉に大将本人が驚く



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空閑(プロフ) - 面白すぎていっきに読んじゃいました!続き楽しみにしてます (2020年9月28日 5時) (レス) id: 3bb5fe966c (このIDを非表示/違反報告)
おかか。ですか? - 久し振りの更新!!!!ありがとうございます!!!!面白い!続き気になる!それ故語彙力無くなる!すんません!更新頑張ってください!次も待ってます! (2020年9月23日 20時) (レス) id: 0ecde9d0b0 (このIDを非表示/違反報告)
KIKU(プロフ) - 好きなジャンルのものが続いてると嬉しいです!次も待ってます! (2020年9月7日 0時) (レス) id: 7c9d0c9043 (このIDを非表示/違反報告)
おかか。ですか? - うおーー!久し振りの更新ありがとうございます!!!!何ゆえ3人は襲われとるんや!?しかもヤバそう!?すっごく続き気になります!無理せん程度に頑張って下さい!楽しみに待ってます!! (2020年9月6日 20時) (レス) id: 0ecde9d0b0 (このIDを非表示/違反報告)
冬桜(プロフ) - 今まで読んできたハイキューの小説の中で一番面白いです!更新頑張ってください!! (2020年8月31日 22時) (レス) id: e2ae2aafdb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:甘納豆 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2020年4月29日 20時

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