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能力 188 ページ39

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「なぁ、沼井」

「あ?どうしたんだよ」


戸美神社の立派な本殿の中、術によって広く快適な部屋の拭き掃除をしていた沼井の元に、背が高く黒髪が特徴的な男……広尾が話しかけた。

沼井は手を止め、彼の方に向き直る。


「いや、それがさ、また人が来て」

「お、またか?今日は随分と多いな」


ここ数年、この神社への参拝客含め、人は滅多に来ない。それなのに今日は朝から二人の子供がやってきて、またもや人がやってきたらしいのだ。


「うん、でも参拝客って訳でもなさそう」

「?」

「それがさ、」


広尾の続けた言葉に沼井は大きく目を開き、思わず聞き返してしまった。


「本当か?」

「なんなら見てくれば?あの感じだと多分もうそろそろ……」





その時、静かだった境内に凛と真っ直ぐな声が響く







「稲荷神社の北信介や、大将に話があってきた。」






本殿の外からそう声がする。戸美の連中……少なくとも沼井と広尾はその言葉を聞いてどうするべきか考える。


「沼井、どうする」

「どうするってもなぁ……」

「……とりあえず出るべきでは?」

「それも、そうだな……」


広尾の言葉に、真面目な沼井はそう同意する。
しかし出ると言っても北は大将と話したがっているが、あいにく大将は今部屋に籠りきり……とても話せる状態ではない。


「待たせるのも悪いしな……」


沼井はそう無理やり自分に言い聞かせて本殿の外へと向かった。






.








外に出るとそこには稲荷の北と双子狐、そして見知らぬ人間が二人居た。それを見て沼井はなぜ人間が?と疑問に思いながらも声をかけた。


「おう、北、久しぶりだな。」

「おん、と言っても2年くらいやからそこまでやけどな」

「それもそうだな……。それで、優に用事とはなんだ?」


沼井が北の方を見ながら問いかける。すると北は少し考えたあとこう言葉を続けた。


「……今、この森全体で起こっとる行方不明事件について少し聞きたいんや。」


北のなんとも核心をついた質問にAは内心ギョッとする。もし彼らが犯人だったら相手が攻撃してくるかもしれないのにどうするのだろうか?


「…………行方不明?」


しかしその心配とは裏腹に、沼井は大きく目を見開き、その質問の意味を理解しようと言葉を復唱した。

そして、Aは彼の様子を見て違和感を覚えた。




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空閑(プロフ) - 面白すぎていっきに読んじゃいました!続き楽しみにしてます (2020年9月28日 5時) (レス) id: 3bb5fe966c (このIDを非表示/違反報告)
おかか。ですか? - 久し振りの更新!!!!ありがとうございます!!!!面白い!続き気になる!それ故語彙力無くなる!すんません!更新頑張ってください!次も待ってます! (2020年9月23日 20時) (レス) id: 0ecde9d0b0 (このIDを非表示/違反報告)
KIKU(プロフ) - 好きなジャンルのものが続いてると嬉しいです!次も待ってます! (2020年9月7日 0時) (レス) id: 7c9d0c9043 (このIDを非表示/違反報告)
おかか。ですか? - うおーー!久し振りの更新ありがとうございます!!!!何ゆえ3人は襲われとるんや!?しかもヤバそう!?すっごく続き気になります!無理せん程度に頑張って下さい!楽しみに待ってます!! (2020年9月6日 20時) (レス) id: 0ecde9d0b0 (このIDを非表示/違反報告)
冬桜(プロフ) - 今まで読んできたハイキューの小説の中で一番面白いです!更新頑張ってください!! (2020年8月31日 22時) (レス) id: e2ae2aafdb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:甘納豆 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2020年4月29日 20時

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