検索窓
今日:50 hit、昨日:32 hit、合計:219,734 hit

能力 179 ページ30

.



「………侑」

「ひっ………あ、き、北さん、その……これは」


北の低い声に、顔を青くして震え声で言い訳をする侑
治は「これはあかん」と小さな声で呟いてフイッと視線を明後日の方向に逸らす。


「部屋に入る時はせめて確認くらいせぇ」

「………はい」

「あと、見ず知らずの人にその口の利き方はあかんやろ」

「……はい。……で、でも、北さん、そいつは!」

「わかっとる、侵入者やろ。落ち着き」


侑の言葉に北はそう返して、侑にその場に座るよう促した。侑は不満そうに顔をゆがめるも北の言葉は絶対なのか仕方なくその場に正座する。



そして北は私と自分の関係について、日本の昔の状況も含め、Aが岩泉に話した時よりも詳しく説明した。


北が話し終えると、侑はもちろん、その場にいた岩泉や治も驚いたような顔を見せた。



「………なら、コイツが北さんの言っとった人間の……孫っちゅうわけですか?」

「……せやな、そうなる。」


侑は北にもう一度そう確認すると、Aの顔をジッ見つめる……いや、睨みつけると言った方がいい。するとトゲのある声でこう続けた



「A、言うたな。」

「は、はい」

「今回は殺しはせんが、俺はお前を認めた訳ちゃうぞ」

「……は、はぁ」



Aはよく意味が分からなかったが、とりあえず同調しておいた。この時、北が呆れ顔でため息をこぼしていたことをAと侑は知る由もない。




すると威勢を張っていた侑は、ふと視線を下に向けるとAが腰に下げている短刀に視線を向け、こう言った。


「あと……さっきからその刀なんなん?そんなに俺たちが近づくんが嫌なんか。俺は目がええから嫌でも見えんねん。さっさと去ねや」

「………え?」


その言葉にAは意味が分からず、首を傾げる

彼は今、明らかに私の短刀を見ながら話した。つまり、この刀に向けて「去ね」と言ったわけだ。流石のAも物に話しかける彼に困惑の表情をむけた。






.

能力 180→←能力 178



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (373 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
713人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

空閑(プロフ) - 面白すぎていっきに読んじゃいました!続き楽しみにしてます (2020年9月28日 5時) (レス) id: 3bb5fe966c (このIDを非表示/違反報告)
おかか。ですか? - 久し振りの更新!!!!ありがとうございます!!!!面白い!続き気になる!それ故語彙力無くなる!すんません!更新頑張ってください!次も待ってます! (2020年9月23日 20時) (レス) id: 0ecde9d0b0 (このIDを非表示/違反報告)
KIKU(プロフ) - 好きなジャンルのものが続いてると嬉しいです!次も待ってます! (2020年9月7日 0時) (レス) id: 7c9d0c9043 (このIDを非表示/違反報告)
おかか。ですか? - うおーー!久し振りの更新ありがとうございます!!!!何ゆえ3人は襲われとるんや!?しかもヤバそう!?すっごく続き気になります!無理せん程度に頑張って下さい!楽しみに待ってます!! (2020年9月6日 20時) (レス) id: 0ecde9d0b0 (このIDを非表示/違反報告)
冬桜(プロフ) - 今まで読んできたハイキューの小説の中で一番面白いです!更新頑張ってください!! (2020年8月31日 22時) (レス) id: e2ae2aafdb (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:甘納豆 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2020年4月29日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。