検索窓
今日:32 hit、昨日:32 hit、合計:219,716 hit

能力 178 ページ29

.



しばらくして頭の痛みも引いたのか、岩泉はAに色々と話を聞いた




「………つまり、この狐たちはAのばあちゃんの知り合いだったって訳か?」

「そう……なりますね。」

「マジかよ」


岩泉の反応に流石のAも同意した。
何十年も前に別れた人の孫にこんな離れた所で出会うなど、偶然……いや奇跡と言った方がいいかもしれない。



「それにしても、流石に崖から落ちたのはびっくりしたな」


岩泉のその言葉に、Aは真剣な顔をする


「岩泉さん」

「ん?どうした?」

「……ありがとうございました。本当に、本当に、私を庇ってくれて、私を守ってくれて、ありがとうございました。」


彼女はそう言って正座したまま、深い深いお辞儀をした。岩泉は突然のお礼に驚き目を見開くも、すぐに落ち着いた声で「おい、顔上げろ」と優しく言う。

Aは岩泉の声を聞いてゆっくりと顔を上げる


「……」

「別に、俺が勝手に守ったんだ。お礼を言われるようなことしてねぇよ。それに、結局俺は怪我して意識飛んでたし……お礼を言うのは俺の方だ。」

「そんなことっ!」


「そんなことあらへんやろ」



岩泉の声に言い返そうとした時、突然北が口を開く。

岩泉やAは勿論、その場に居た治も驚いたような表情で北を見つめる。



「例えそれが咄嗟だろうと故意だろうと、お前がAを助けよう思うたんは事実。それは充分褒められることや。自信持ちい。それにな、他人からの感謝を受け取らんのは凄く失礼なことやで。」

「………はい。」


岩泉は北の言葉にそう返す。やはり北さんは凄く雰囲気がある。これも九尾の力なのだろうか?





その時、少ししんみりとしていた空気をぶち壊すかのように、襖がスパァンと気持ちいい音を立てて開く。そして、その場にいた四人が驚いた表情でそちらに視線を向ける。そこには……



「おった!北さん!!………って、なんで自分がここに居んねん!?」

「……えっ?あ、双子の……侑さん……ですか?」

「なんで俺の名前知っとんねん!!」

「あっ、忘れとったわ」



そこには今まで北さんを探していたであろう、治の双子の狐である侑さんが立っていた。Aの顔を見るなりその端正な顔をこれでもか!と歪める。一方治は、侑のその様子を見て「やべっ」と言葉をこぼす。



しかし問題はそこでは無い。



一言でいうと、北さんが侑のその態度に激おこプンプン丸なのだ。




.

能力 179→←能力 177



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (373 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
713人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

空閑(プロフ) - 面白すぎていっきに読んじゃいました!続き楽しみにしてます (2020年9月28日 5時) (レス) id: 3bb5fe966c (このIDを非表示/違反報告)
おかか。ですか? - 久し振りの更新!!!!ありがとうございます!!!!面白い!続き気になる!それ故語彙力無くなる!すんません!更新頑張ってください!次も待ってます! (2020年9月23日 20時) (レス) id: 0ecde9d0b0 (このIDを非表示/違反報告)
KIKU(プロフ) - 好きなジャンルのものが続いてると嬉しいです!次も待ってます! (2020年9月7日 0時) (レス) id: 7c9d0c9043 (このIDを非表示/違反報告)
おかか。ですか? - うおーー!久し振りの更新ありがとうございます!!!!何ゆえ3人は襲われとるんや!?しかもヤバそう!?すっごく続き気になります!無理せん程度に頑張って下さい!楽しみに待ってます!! (2020年9月6日 20時) (レス) id: 0ecde9d0b0 (このIDを非表示/違反報告)
冬桜(プロフ) - 今まで読んできたハイキューの小説の中で一番面白いです!更新頑張ってください!! (2020年8月31日 22時) (レス) id: e2ae2aafdb (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:甘納豆 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2020年4月29日 20時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。