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能力 172 ページ23

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祖母の訃報を聞き沈んでいる北、しかしAにも疑問に思っていることがいくつもある。

「………あの」

「あ、あぁ、すまん。………その、人間の一生は短いと分かっていても、やっぱり辛いな。別れっちゅうのは」

「……本当に、仲が良かったんですね。」

「せやな、まぁ、千代がどう思うとったかは分からへんけど、少なくとも俺は唯一仲良うしとった人間やからな」


北の表情を見ても本当に仲が良かったんだと分かる。
それはただ仲良しこよしする訳じゃなくて、喧嘩もして意地を張り合ってそれでも笑い合えるような、そんな関係だったのだろう。

Aの考え方とかは祖母が影響している部分も多い。それを思うとAの知らない祖母を知ってる北に少しだけ嫉妬してしまう。



「………あの、祖母との関係を聞いてもいいですか?」

「おん、話しといた方がええな。……君のためにも」

「……?」



そう前置きを入れて北は話し始めた



「俺、いや、俺たちは元々日本という島国に住んどった。千代ともその日本で仲良うなったんや。
日本は島国やったから他国からの影響を受けず独自の文化が発展しとったが、外国から船が来て、半無制限に使える能力っちゅうもんに負けてしまった。日本にも一応能力に似たものはあったんやけどな」

「…………能力に似たもの?」


「あぁ、俺たちはそれを(じゅつ)と言っとる。まぁ、これは後で説明したる。」


「はい」


やっぱり私たちが使っている能力と、彼らの使っているのは別のものだったのか。そう思いながら彼の話を聞く


「俺は元々野干ちゅう狐の妖怪やった。でもどんどん位を上げて九尾になって、作物の神として祀られるようになった。ここにいる狐たちもその間に仲間になった奴らや。

日本でも、人と関わることは殆どなくて数十年が過ぎたある日、お前の婆ちゃん、千代が神社にやってきた。

どうやら千代は俺らが視える体質やったらしい。その日からそいつは毎日毎日うちの神社にやって来て、たわいのない話しやらを聞かされた。」



北の表情は本当に優しいものだった



「そんで、千代が俺の神社に通い始めて数年が経ち、ある誕生日に送ったんが、その刀やった」


「…………えっ」


それを聞いてドクンと心臓が鳴る
むかしから祖母は「この刀はね、私の大切な人から貰ったのよ。綺麗でしょ?」とAに自慢するように話していたのだ。



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空閑(プロフ) - 面白すぎていっきに読んじゃいました!続き楽しみにしてます (2020年9月28日 5時) (レス) id: 3bb5fe966c (このIDを非表示/違反報告)
おかか。ですか? - 久し振りの更新!!!!ありがとうございます!!!!面白い!続き気になる!それ故語彙力無くなる!すんません!更新頑張ってください!次も待ってます! (2020年9月23日 20時) (レス) id: 0ecde9d0b0 (このIDを非表示/違反報告)
KIKU(プロフ) - 好きなジャンルのものが続いてると嬉しいです!次も待ってます! (2020年9月7日 0時) (レス) id: 7c9d0c9043 (このIDを非表示/違反報告)
おかか。ですか? - うおーー!久し振りの更新ありがとうございます!!!!何ゆえ3人は襲われとるんや!?しかもヤバそう!?すっごく続き気になります!無理せん程度に頑張って下さい!楽しみに待ってます!! (2020年9月6日 20時) (レス) id: 0ecde9d0b0 (このIDを非表示/違反報告)
冬桜(プロフ) - 今まで読んできたハイキューの小説の中で一番面白いです!更新頑張ってください!! (2020年8月31日 22時) (レス) id: e2ae2aafdb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:甘納豆 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2020年4月29日 20時

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