能力 167 ページ18
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｢それってどうゆうことですか？｣
｢………｣
Aがその意味を問うも、治は何も言わないどころかこちらを向く様子もない。それを見て何を聞いても無駄なんだと察した。
｢…………｣
｢………なんや、随分諦めええな｣
しかし、Aが何も聞かないでいると治はそう言って僅かに笑う。それを見てAは少しイラついた。聞いて欲しいのか欲しくないのか分からない。
｢別に、この後会うであろう、そのボスに聞いた方が早いと思ったので｣
｢………せやな、そうしてもらえると助かるわ｣
その後の会話は続かず、二人とも無言で険しい山道を歩いて進んだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
しばらく歩いていると、草木が段々と無くなり道が出てきた。そしてその土道はやがて大きな砂利道へと変化していく
｢……もうすぐですか｣
｢おん、あと少しやで｣
そう答えながら治は背中に背負っている岩泉を少し弾ませ持ち直した。
Aは足裏に砂利の感覚を感じながら歩いていると、突然、ピンッと張ったような空気が頬を撫で無意識のうちに背筋が伸びてしまう。
｢(今、ここの空気が変わった…)｣
Aはそう思いながら辺りを見渡すも、辺りは何も変わりない。しかし明らかに先程とは空気が違うのだ。少し気持ち悪さすら感じるその違和感に、眉をひそめる。
｢目をよぉ凝らしてもみえへんで。北さんの得意術やねん。ほら、ゆっくりと目ぇ瞑り｣
治の言葉通り、たった一度ゆっくりと瞼を閉じて開いたとき、目の前の砂利道が一瞬にして消え、そこには神社のようなお社が建っていたのだ。
｢……えっ｣
本当に一瞬で目の前に神社が現れた。思わず後ろを振り向くと空気が変わったと感じた場所あたりに鳥居があるではないか。
頭が追いつかない。
｢驚いた？多分もうすぐ北さんも来るさかい、静かにな｣
｢は……い｣
そう気のない返事をすると、何故か奥が暗くて見えないお社の両開きのドアがゆっくりと、ゆっくりと軋んだ音を立てて開きはじめた。
そしてドアが全て開くと、
そのお社の中から、真っ白で毛艶のいい耳と九本の大きな尻尾を生やした、男性が姿を現した。
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空閑(プロフ) - 面白すぎていっきに読んじゃいました！続き楽しみにしてます (2020年9月28日 5時) (
レス) id: 3bb5fe966c (このIDを非表示/違反報告)
おかか。ですか？ - 久し振りの更新!!!!ありがとうございます!!!!面白い！続き気になる！それ故語彙力無くなる！すんません！更新頑張ってください！次も待ってます！ (2020年9月23日 20時) (レス) id: 0ecde9d0b0 (このIDを非表示/違反報告)
KIKU(プロフ) - 好きなジャンルのものが続いてると嬉しいです！次も待ってます！ (2020年9月7日 0時) (レス) id: 7c9d0c9043 (このIDを非表示/違反報告)
おかか。ですか？ - うおーー！久し振りの更新ありがとうございます!!!!何ゆえ3人は襲われとるんや!?しかもヤバそう!?すっごく続き気になります！無理せん程度に頑張って下さい！楽しみに待ってます!! (2020年9月6日 20時) (レス) id: 0ecde9d0b0 (このIDを非表示/違反報告)
冬桜(プロフ) - 今まで読んできたハイキューの小説の中で一番面白いです！更新頑張ってください！！ (2020年8月31日 22時) (レス) id: e2ae2aafdb (このIDを非表示/違反報告)
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