能力 31 ページ31
.
｢花屋のおばちゃん！ありがとね！｣
｢いいえ〜！お仕事頑張ってね〜！｣
近所のおばちゃんテンションで聞き込みをした花屋のおばちゃんにそう元気に挨拶してお店を離れる。
聞き込みは案外順調で、殺された人達にはひとつだけ共通点が見えてきたのだ。
一人目は八百屋の一人息子、二人目は街に最近越してきた夫婦の夫、三人目は武器屋の三人兄弟の次男
犯行時間はどれも早朝から夕方の間、場所もバラバラで、全員目立った外傷は無く突然死
そして、さっきは二口が狙われた
それら全てを踏まえると、若い男性が特に狙われているのが分かるし、あの毒のせいなら外傷が無いのも頷ける。
｢そう言えば、青根は差別とかあんまりしないの？｣
｢……！｣
青根は私の質問にコクリと頷く
聞きこみをしながらそんな風に二人で駄べりながら歩いていると、目の前に見覚えのあるシルエットが見えた
｢……あれ……影山じゃないか？｣
｢！！｣
それはどこかに消えた影山だった
私が話しかけようとした時、影山は何かに気づいたように辺りを見渡すのが分かった
｢…………どうしたんだろう？｣
｢？｣
私と青根は少し距離を取り影山の様子を見る
すると影山は何かを見つけたのか、ある一点を見つめ突然走り出したのだ
｢なっ、どうしたんだ？……行こう、青根！｣
｢……！｣
私たちは驚きつつも影山に着いていく
そして私と青根が追いついた時には、色々と一悶着終わっていた
｢………これは｣
｢……Aさん？｣
目の前には尻もちをつき怯える一人の女性と、その前には影山が剣を持って立っている
傍から見たら影山がこの人を襲ったように見えるが、村人と影山の間には例の蝶がこれまた真っ二つに斬られて落ちている
とりあえず私は本人に説明を求めた
｢………影山、説明しろ｣
｢…………あの蝶の親玉を殺ろうと、街に来て………そしたらあの蝶が飛んでたので追い掛けて斬りました。この人は……多分蝶に狙われてました｣
大方私の思っていた通り
影山の事だからこの短時間で嘘を付けるとも思えない
｢ふむ………貴方は大丈夫ですか？｣
私は倒れていた村人にそう声をかけ、彼女の手を取って立ち上がらせた
｢あ、あぁ、大丈夫です。突然でビックリして｣
｢………驚かせてしまいすみません。怪我がなくて良かった。あの、お名前聞いてもいいですか？｣
｢えっ、あ、私は夢川まどかと言います｣
彼女はそう言って微笑んだ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 399人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
0xx38t550360m7h(プロフ) - 甘納豆さんの作品大好きです!これからも頑張ってください! (2020年3月9日 12時) (
レス) id: 70db7652be (このIDを非表示/違反報告)
コアラランド(プロフ) - い､一体夢主ちゃんの後つけてたのは誰なんだ(;･∀･) (2020年1月10日 22時) (レス) id: 5b9d17e3ea (このIDを非表示/違反報告)
あんみつ(プロフ) - 26ってもしかしてにr((面白いです！！パロ系の話大好きなので頑張ってください！！ (2019年12月22日 10時) (レス) id: 86e8f7f917 (このIDを非表示/違反報告)
こころ(プロフ) - 続き楽しみにしてます！！無理しない程度で頑張ってください (2019年12月19日 23時) (レス) id: 398e0a716f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
