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能力 11 ページ11

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「……なら、お前は惨めにもがき続ければいい」

「もちろんですとも」


お互い見つめ合い、Aはそう言って微笑む
絶対に目は逸らさない。いや、逸らさせない。


宣戦布告?下克上?いいじゃないか。




「惨めだろうと、無理だと言われようと、もがいてやります。諦めるには早すぎる。」


その言葉を聞いて、黒尾は少し目を見開くも直ぐに目を逸らす



「………………そうかよ。好きにしろ」



そう吐き捨て、回れ右をしてどこかへ行ってしまった
そしてAも止めることなく、そのまま会議室に向かった






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「(…………あいつを見てると苦しくなる。)」


宛もなく歩きながら、黒尾は心の中でそう呟いた









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「さて、どうしようか」


無駄に広い会議室の椅子に座り、そう呟く。
黒尾さんにも多分嫌われただろうし、本格的に一人になってしまった。



彼女はボロい天井を見上げながら、生徒会長の能力について考えていた


あの時、確かに生徒会長は能力を使った。
証拠として、あの場に居たA以外の男子三人が辛そうな顔をしたのを見逃さなかった。

Aの能力は言わば " 無効化 "
だからあの場で一人だけケロッとしていたのだ。


あの場にいてもあいつの能力がどんなのか詳しくは分からない。……けど、攻撃系の能力じゃなかっただけでもAに勝算は十分あるのだ


「……ま、能力にも色々だしなぁ」


精神操作?それとも行動操作?
洗脳?言うことを聞かす?下僕にする?

………分からない。実際に体験したら目星がつくんだろうけど生憎体験することは不可能に近い。




あぁ、もう行き詰った




「あーーーー!!!イーースーークリィーーム、たーべたーいなぁーー!!」


変なリズムに乗せて、ついでに行き詰まった考えも乗せて、適当な言葉を叫ぶ


駄目だ、今の私には知識が無さすぎる。
この学園のことをもっと知らなきゃ、もっと理解しなきゃ、そして考えるんだ。


思いっきり息を吸って吐き出した時







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「…………ぁの………だ、大丈夫?」

「……ぉ?」



会議室の入口の方から、弱々しい男子の声が聞こえた







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0xx38t550360m7h(プロフ) - 甘納豆さんの作品大好きです!これからも頑張ってください! (2020年3月9日 12時) (レス) id: 70db7652be (このIDを非表示/違反報告)
コアラランド(プロフ) - い、一体夢主ちゃんの後つけてたのは誰なんだ(;・∀・) (2020年1月10日 22時) (レス) id: 5b9d17e3ea (このIDを非表示/違反報告)
あんみつ(プロフ) - 26ってもしかしてにr((面白いです!!パロ系の話大好きなので頑張ってください!! (2019年12月22日 10時) (レス) id: 86e8f7f917 (このIDを非表示/違反報告)
こころ(プロフ) - 続き楽しみにしてます!!無理しない程度で頑張ってください (2019年12月19日 23時) (レス) id: 398e0a716f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:甘納豆 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2019年12月2日 21時

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