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夏の思い出 ページ10

次の日

授業も終わり家に帰ろうと校門に向かっていると、何だか第二体育館が騒がしかった

第二はいつも男バレが練習してるはずだ


私はその様子を横目に体育館を通り過ぎようとした時、誰かに "あ、A!" と名前を呼ばれる

振り返ると、そこには菅原さんが立っていた
いつも見てる制服じゃなくて練習着姿で少し新鮮だ


「こんにちは、なんかいつもより騒がしいですね」

「おー、そうなんだよ。実は今青葉城西が練習試合に来てるんだ」


体育館の中に目をやる

練習試合、なんか部活って感じがする
私がそんな事を思っていると


「Aも暇なら見てく?……結構迫力あって面白いと思うよ?」


"ニシシ" と可愛く笑う菅原さん

私は少し迷ったが、どうせ家に帰っても暇なのでOKした

すると、菅原さんは "やった!ならちょっと待ってて!" と言って体育館の中に入って行った



そして、私が先輩を待っていると









"うえぇぇぇん!"






どこからが女の子の泣く声がした
私はビックリして辺りをキョロキョロ見渡す

しかし、案の定女の子の姿などない






"うぇぇぇえん!"





先ほどより大きな声で確かに聞こえた
私はどこかに座り込んでいるのかも?と思い少し辺りを探しまわる


すると、体育館裏の方で赤いワンピースを着た女の子がこちらに背を向けて泣いていた


私はどうしたんだろう?思い女の子の方に駆け寄ろうとした






その時






"グイッ…" と誰かに右腕を引っ張られる



「え……」

「待って、行かないで」


後ろから男性の声
振り返ると顔の整ったイケメンさんが居た
走って来たのか息を切らしながら私の方を見つめている


「……え、でも……」

「ダメだよ。行っちゃダメ」


そう言って彼は私の腕を掴む力を強める
そこまでして止めたいのだろう


私達はその場から離れる
去り際に女の子がいた方を見ると、元から誰もいなかったかの様に静かに風が吹いているだけだった



そして、離れた所で理由を聞く




「あの、さっきの……」

「……君も見えたんだね。あの子」


彼はそう言って息を吐く
見えた、とはどうゆう意味だろう?



「……変な事言うけどさ……あの子、もうこの世に生きてる子じゃないんだ」

「……え?」


一瞬、頭が真っ白になった

この世に生きてる子じゃない?それって……
でも、さっき一瞬で目の前から消えたのを思い出す


なら、あの子は…




「……そう、なんですか」


私はそう答えるしかなった




.

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設定タグ:ハイキュー , ホラー , 及川徹、菅原孝支、黒尾鉄朗   
作品ジャンル:アニメ
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(プロフ) - 色の本シリーズの作品作ってる方初めて見ました!更新楽しみにしてます! (2020年4月2日 14時) (レス) id: ca10bf24cf (このIDを非表示/違反報告)
二次元好きな甘党 - 色の本シリーズこの間図書室で見つけて読みました!面白かったです! (2019年11月17日 17時) (レス) id: ea092a75bc (このIDを非表示/違反報告)
青兎 - ホラーがものすごく怖いのに続きが気になって見てしまう〜!! (2019年8月22日 14時) (レス) id: d50d29b004 (このIDを非表示/違反報告)
なーな@きゅうり(プロフ) - やばいめっちゃ怖い(私もホラーダメだけど見たw) (2019年8月21日 13時) (レス) id: 3e3ede44b2 (このIDを非表示/違反報告)
みぃむぅ(プロフ) - あぁ怖ァあ!!(ホラーダメなのに見る) (2019年8月17日 23時) (レス) id: 292ec018f1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:甘納豆 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2019年8月1日 12時

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