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夏の思い出 ページ39

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「な、んで理由は言えないんですか?」

「……………ごめん、それも言えない。……でも、この本はAちゃんが持ってないといけない」

「おい、どうゆう事だよ、及川ッ」


黒尾さんが声を荒らげる。
察して欲しそうに言う及川さんに、私は頷くしかなかった

多分だけど最後まで読んだらいけない感じのやつなんだろう。


私は分かりました、と返事をして本を受け取った


「……ごめんAちゃん、今の俺にできるのはこれくらいしか……」

「……いえ、、」


私は続きを読みたいと言う衝動を抑えながら怖い本をカバンの中にしまった



その時、練習再開の合図が聞こえた



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

黒尾side



練習再開の合図が聞こえて、Aはドリンクの準備に戻ります、と言って水道場に消えた



「おい、及川」


俺は痺れを切らし低い声で呼ぶ
説明くらいして欲しい


「分かってるよ、、」


及川は何処か緊張した趣でそう答える
少し顔色が悪い気もする


「説明はするけど、ちょっとここじゃマズい」

「……場所移すか」


及川の顔色も悪いし、コイツを保健室に連れていくと監督達に言って俺達は場所を移した






保健室には誰も居ないが監督達が鍵を持っているので開いている。

俺達は中に入って椅子に座る



「……で、どうゆう事だよ」


そう聞くと、及川は俯いたまま


「……あれは、俺達にどうこう出来るモンじゃない……」


そう震える声で言った
頭が真っ白になる。それってつまり、、お手上げって事かよ?


「あの本を見た時、凄く怖かった。寒気が止まらないし……絶対何かある、、、」


そう言って及川は腕を軽く擦る
でも、、でも、ならなんで………


「……ならなんでAに持たせたままにしたんだよ」


その理由が分からない
危ないなら少しでも遠ざけるなりするべきだ


「あの本の第九話には、、」






.







______ガラッ





及川が先を言おうとしたとき、突然保健室の扉が音を立てて開いた。

俺と及川は口を閉ざし入り口の方を見やる。
そには梟谷のセッター、、赤葦京治の姿があった


「……え、あ、、すみません、、」


赤葦はまさか誰かいるとは思ってなかったらしく、驚いた表情を浮かべていた


「おぉ、どうした赤葦」


及川の代わりに俺がそう問いかける
すると赤葦は思い出したように "あ、足グネっちゃって湿布貰いに来ました" と言った




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設定タグ:ハイキュー , ホラー , 及川徹、菅原孝支、黒尾鉄朗   
作品ジャンル:アニメ
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(プロフ) - 色の本シリーズの作品作ってる方初めて見ました!更新楽しみにしてます! (2020年4月2日 14時) (レス) id: ca10bf24cf (このIDを非表示/違反報告)
二次元好きな甘党 - 色の本シリーズこの間図書室で見つけて読みました!面白かったです! (2019年11月17日 17時) (レス) id: ea092a75bc (このIDを非表示/違反報告)
青兎 - ホラーがものすごく怖いのに続きが気になって見てしまう〜!! (2019年8月22日 14時) (レス) id: d50d29b004 (このIDを非表示/違反報告)
なーな@きゅうり(プロフ) - やばいめっちゃ怖い(私もホラーダメだけど見たw) (2019年8月21日 13時) (レス) id: 3e3ede44b2 (このIDを非表示/違反報告)
みぃむぅ(プロフ) - あぁ怖ァあ!!(ホラーダメなのに見る) (2019年8月17日 23時) (レス) id: 292ec018f1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:甘納豆 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2019年8月1日 12時

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